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太陽系第9惑星「プラネット・ナイン」発見か? 直接観測まで喜んではいけない?

time 2016/01/22

太陽系第9惑星「プラネット・ナイン」発見か? 直接観測まで喜んではいけない?

 かつては太陽系第9惑星といえば冥王星のことでした。
 しかし、その外側に冥王星より巨大な小惑星がいくつも発見されました。
 そして、冥王星は「準惑星」へと格下げになったのは2006年のことです。

 そして、再び?新たに?「太陽系第9惑星」発見のニュースです。
 通称「プラネット・ナイン」は地球の10倍、冥王星の5000倍の質量だとか。
 太陽の周りを1周するのに、1万~2万年掛かるとみられています。

 しかし、これはコンピューターシミュレーションで解析されたもの。
 実際の「プラネット・ナイン」が望遠鏡で観測されたわけではありません。

 直接観測により確認されるまで、安易に喜んではいけません。
 人間はまだ宇宙を完全に知らないし、太陽系すら把握できていないのです。
 それは、冥王星発見の歴史が教えてくれます。

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冥王星は「惑星X」ではなかった

 冥王星の発見には、その手前の天王星、海王星が関わっています。
 天王星と海王星の軌道は、理論値と実測値に誤差がありました。
 さらに外側に大きな質量を持った惑星が存在すると予想されました。
 これを「惑星X」と呼んでいました。

 ところが、発見された冥王星はとても小さな星でした。
 天王星と海王星の軌道に影響を与えるほどの質量はありませんでした。
 100年近く前の話ですが、シミュレーション通りにいかない証左です。

 その後、「惑星X=冥王星」とはならず、「惑星X」の探索は続きました。
 しかし、惑星は発見されないまま現在に至っています。

宇宙の質量計算は謎だらけ

 「プラネット・ナイン」が「惑星X」かはまだわかりません。
 何より、直接的に観測されない限りは、発見していないようなものです。

 星を観測するには、星の輝きを追うことになります。
 星の動きから軌道を把握して、別の星の存在を予測するのです。
 星は別の星の重力に引っ張られて、その軌道を乱すと予想するわけです。

 それと、重力は光を曲げてしまいます。
 その曲げられた光もシミュレートすることで質量の存在をみつけます。
 ところが、宇宙で質量をもつのは星だけではないのです。

 暗黒物質(ブラックマタ―)といえば、SFやファンタジーではお馴染み。
 これは、仮想物質で実際に存在が観測されたわけではありません。
 どうやっても計算が合わないから、「見えない質量」があるとしたのです。

 しかも暗黒物質を仮定すれば計算が合う観測事実はいくつもあります。
 人間が把握している宇宙というのは、まだまだ狭い範囲でしかないのです。

「プラネット・ナイン」の名はどうなる?

 直接観測されない状況で、大発見と喜ぶのは時期尚早。
 しかし、太陽系の惑星が増えるとなれば心躍るニュースに間違いありません。

 気になるのは、正式に惑星が発見されたとして名前はどうなるか。
 「冥王星」は既に存在しているし、天王星、海王星からの並びもある。

 よもや「冥王星」の名を襲名するなんてことはないでしょうけれど。
 冥王星の衛星達との名前の連携もあるので、星ひとつの話ではありません。
 ⇒http://knowledge-walker.com/%E5%86%A5%E7%8E%8B%E6%98%9F%E3%81%A8%E8%A1%9B%E6%98%9F%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AE%E5%90%8D%E5%89%8D%E3%81%8C%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%93%E3%81%84%E3%81%84%EF%BC%81%E3%80%80%E6%98%9F%E3%81%AE%E5%90%8D

 やはり、時期尚早と思いつつも楽しくなってしまいます。
 21世紀が宇宙時代の始まりの世紀となるのは間違いないでしょうから。
 

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