ナレッジ ウォーカー 「時事散策」

野党「焼け野原」も辞さず にみる野党の本気度

time 2016/01/13

野党「焼け野原」も辞さず にみる野党の本気度

 民主党と統一会派を結成した維新の党。
 民主党との合流に向け、改めて民主党の解党を求めている状況。
 維新の江田前代表がコラムで民主党に強烈な言葉を浴びせました。

 「できないなら、維新として独自に参院選を戦う。」
 「野党が『焼け野原』になるのも一つの選択肢だ」

 民主党が解党しないのなら、参院選で選挙協力しないということです。
 同じ選挙区に、民主と維新から候補が出れば票が割れることに。
 結果、与党を利することになり野党は「焼け野原」と脅しているのです。

 しかし、「強気」だから「本気」とは限らないもの。
 民主党が解党するか否かは、日本の国益にどれほど与するのか。
 維新と、そして民主党の本気度はどうなのでしょうか。

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民主と維新の合流は野党結集の代名詞

 野党結集といえば共産・志位氏の掲げた「国民連合政府」構想があります。
 安保法制成立からすぐに立ちあがった構想で、目的は安保法制撤廃。
 そのために野党を結集して、暫定政権を打ちたてようという構想です。

 近年、共産党の議席数の伸びは著しく、躍進を続けています。
 その上、過去の共産党のイメージを払しょくしようと柔和路線にシフト。
 存在感は増すばかりで、野党結集の旗頭になるかとも思われました。

 しかし、野党第二党はどこかといえば維新の党です。
 おおさか維新の会と分裂してなお、その勢力は野党第二党となります。
 つまり、民主と維新の合流は、第一党と第二党の合流なのです。

 まず、この大合流がなされなければ野党結集など画餅に過ぎません。
 よもや、選挙協力もせずに正面対決するようでは目も当てられません。
 与党を利するだけであることは明白です。

なぜ民主党の解党で揉めるのか?

 野党結集の成否の肝となりつつあるのが民主党の解党です。
 維新の党分裂後から、維新側は合流条件に民主党の解党を求めています。
 そして、民主党執行部はそれを否定し続けています。

 維新の党は、民主党のイメージのままで選挙に勝てないと言います。
 民主党は、看板の付け替えで有権者は惑わされないので無意味と言います。
 どちらが正解かはおいて、これが「焼け野原」も辞さない問題でしょうか。

 互いに引けなくなっている背景にあるのは感情のもつれです。
 政局や利権ですらないところが、またなんともいえないところなのです。

 維新の党は分裂時に結党メンバーは離脱してしまいました。
 残っているのは民主党を離党して、維新の党に合流した人達です。
 元々が、民主党で一緒にやっていた仲間たちだということです。

 それが、悪い時に出ていき、自分が窮地に立ったら戻ろうとする。
 その上、民主党の解党をせよ、とまるで対等な関係かのような言い回し。
 「何様のつもりか!」といいたくなるのも分かる気がします。

 維新側から見れば、一度は見限って出ていった民主党との合流です。
 そのまま戻ったのでは、体裁が整わない。有権者に説明できない。
 そこで、過去の民主党とは違う、生まれ変わった感が欲しいわけです。

 ところが、これが野党のNo1とNo2なのですから影響は大きいのです。
 なにせ「焼け野原」になる可能性があるというのですから。

「改憲」が掛かった大事な選挙の可能性も?

 与党自民党は参院選の勝利ラインを最初は「現状維持」としました。
 ところが、内部から目標が低いと反発を受け「三分の二」に改めました。
 この「三分の二」は憲法改正に必要な議席数で、完全に意識しています。

 見方によっては、安倍首相が「野党結集」を恐れていたとも取れます。
 そして、「野党結集は失敗する」と予測を改めたということやも。
 選挙戦ですから敵方の動きを読むのは当然のことです。

 このまま「解党騒ぎ」が続き本当に「焼け野原」に現実味が出てきたら。
 首相は今は否定している「衆参同時選挙」もあり得ます。
 そうなれば、「焼け野原」と言っている場合ではありません。

 衆議院、参議院ともに与党が三分の二を取れば「改憲」が可能になります。
 これは「護憲」を掲げてきた社民などにとっては譲れないことでしょう。
 「焼け野原」には、そこまでの危険があるということです。

維新の分裂は誰かの陰謀?

 維新の分裂は当初は内紛であり、大きな政局にはならないと思われました。
 残った維新の党は「元民主」であり、すんなり合流するとみられました。
 本流のおおさか維新の会も、勢力は縮小し地域政党色が強まるのかと。

 ところが、現在の状況をみればどちらも強い存在感を示しています。
 維新の党は、民主党との合流騒ぎで野党結集の存在感を強めています。
 おおさかは、高い支持を得ており近畿圏で参院選に乗り出してきます。

 これ、冷静に「維新の党」として見ると景色が変わってきます。
 2つに分かれた維新は、片や野党側に接近し野党結集の邪魔立てをする。
 もう一方は、カリスマ人気で勢力を伸ばし、与党に接近する。

 裏で誰かが糸を引いているとしたら、歴史に残る大陰謀です。
 なにせ野党を「焼け野原」にし、憲法改正を成し遂げるのですから。

 でも、陰謀論はほどほどにしときましょう。

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