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中国「クローン工場」にヒトクローンの野心あり 中国ならやりそう?

time 2015/12/04

中国「クローン工場」にヒトクローンの野心あり 中国ならやりそう?

 中国では世界最大のクローン工場を建設中です。
 工場の目的はクローン牛の生産ですが、それで目的達成ではありません。
 他の動物たちのクローンを生産することも視野に入れているそうです。

 そのひとつは「ヒト」のクローンを作ること。
 中国人科学者は「ヒトクローンの技術は持っている」としています。
 その上で反発を生む可能性から「自制」しているのだそうです。

 倫理、道徳、宗教などあらゆる面で論争になりそうな問題です。
 しかし、各国はいち早く「ヒトクローン」を禁止する法律を作りました。
 これで逆に「論争」も封印されてしまった形に。

 倫理、道徳、宗教は世界共通ではありません。
 中国は米国に言わせれば「価値観の異なる国」です。
 あるいは、いやもしかして既に?そんな不安と期待も沸くというものです。

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ヒトクローンの問題点とは?

 ヒトクローンは倫理、道徳、宗教などで論争になるとしました。
 では、具体的な問題点は何かを整理しておきましょう。

 1.人がヒトを創る、または品種改良するということが許されるのか
 2.特定の目的によってヒトを生産することの是非
 3.一般的な「生命の誕生」からの逸脱
 4.人とヒトは平等にして対等なのか
 などなど

 いろいろありますが、要約すると以下の3点になります。
 1.ヒトを創造する行為は神への冒涜である
 2.通常ではない生命の誕生工程が不快である
 3.ヒトの人権をどう扱うべきかが整備されていない

 この3つ、本当に問題なのでしょうか。

ヒトを創造する行為は神への冒涜か?

 キリストやイスラムは一神教ですから神は唯一の存在です。
 その神が世界も人も創造されたというのが創世記です。
 その宗教観からいえば、ヒトを生産するのは神の所業です。
 バベルの塔のように、それは人の驕りであり神への冒涜とされます。

 しかし、仏教では人は神が創造したという概念はありません。
 「ありのままを認識する」のが仏教であり、世界は存在するだけです。
 人がヒトを創っても、その存在をありのままに受け入れる。

 仏教においては「神への冒涜」とはならないのです。
 多神教ですから、ある神を冒涜しても他の神は許してくれそうです。

 結局、宗教が複数存在する以上は「神への冒涜」は宗教論議です。
 日本がロボットの最先進国なのは、欧米がロボットに忌避感があったから。
 その根本にも「ヒトに似た物の創造」を神への冒涜とする宗教観があります。

通常ではない生命の誕生工程は問題?

 ヒトクローンは試験管やフラスコの中で誕生するわけではありません。
 代理母がいて、彼女の子宮にて育ち、通常の出産を経て誕生します。
 違いは、一人の遺伝子を100%引き継いでいるということです。

 すでに「代理出産」は行われています。
 議論があるのはわかりますが、事実として存在しているのです。
 ヒトクローンだけ特別視する理由がありません。

 遺伝子を人為的に操作したわけではありません。
 100%同じ遺伝子をもつ人が存在しているというだけのことです。
 既存の問題だといえます。

ヒトの人権をどう扱うべきか?

 遺伝子を100%引き継いでも、同じ人格や能力になるとは限りません。
 人間は後天的に身に着く人格や能力が多々あります。
 「ポテンシャルが同じ」というだけです。

 生まれたヒトクローンの子供に人権はあるのか?ないのか?
 少なくとも、その「存在」に人権を認めない理由はないと思います。
 要は「誕生させた目的」こそが重要なのでしょう。

 単に科学的興味によりヒトクローンを生産することもあるでしょう。
 その際には、実験や調査が目的として誕生したことになります。
 実験や調査の内容によっては、人権侵害が起こる可能性があります。

 また、自身のバックアップとして誕生させることも想定できます。
 身体の一部を欠損した場合に、欠損部位を提供させることが目的です。
 これはクローンの意思によりますが、重大な人権侵害になります。

 ヒトクローンに人権を認めれば、多くの目的が達成できなくなります。
 ならば、すぐにでも「クローンにも人権を認める」とすればいいのでは?

 そうならないの法的な問題や議論不足があります。
 例えば、ヒトクローンの親は誰なのか?
 代理母はいますが、実の親は遺伝子の提供者となるのでしょうか。
 夫不明のシングルマザーと同じとはいかないのでしょうか。

ヒトクローンを創るのは中国人しかいない?

 問題点を整理すると、一番大きいのは宗教観に見えます。
 すると、多神教がベースの国家は、ハードルが低いともいえるのでは。
 そうなると多神教の価値観の国家が、パンドラの箱を空けるかも。

 日本はすでに欧米に倣って法律でヒトクローンを禁止しています。
 日本からはヒトクローンが生まれる可能性は低いでしょう。

 中国は、共産主義ですから宗教を認めていません。
 その上、人権意識もあまり高いものではないのが事実。 
 中国の外交姿勢が欧米追随ではなく、中国覇権主義なのも向いています。

 それに準ずるのはインドでしょうか。
 インドはヒンドゥー教徒が多い国で、ヒンドゥーは多神教です。

 世界最大のクローン工場、ヒトクローンの野心を持った科学者。
 技術はすでに持っているとなれば、危ない期待は高まるばかりです。
 実はすでに隠れて創っているのでは?

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