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ダイヤより硬い新物質「Qカーボン」 宝石界の序列が変わるか?

time 2015/12/04

ダイヤより硬い新物質「Qカーボン」 宝石界の序列が変わるか?

 ダイヤモンドより硬度、輝度で上回る新物質を開発したと発表されました。
 その物質は「Qカーボン」

 炭素原子を天然ダイヤより高温で熱し急冷却することで生成できるとか。
 その高温高圧は惑星の中心核に匹敵し、自然界に実質存在しないのです。

 先日、最大級のダイヤ原石がみつかったと報じられたばかり。
 ⇒過去100年で最大のダイヤ原石を発見! 女子必見の宝石の話

 今度は、ダイヤを上回る硬さと輝くを持った物質の登場です。
 ダイヤは実は宝石より工業利用の方がシェアが大きいのです。
 人工的に作れる「Qカーボン」が安定供給されれば、ダイヤの価値は下がる?

 ダイヤより硬い物質は他にもいくつかあるのを知っていますか?
 それでもダイヤと比較されるのには理由があります。

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ダイヤより硬い物質とは?

 ダイヤより硬いとされる物質は、いくつかあります。
 ダイヤは「自然界で最も硬い」物質であり、最も硬い物質ではありません。
 それでは、「Qカーボン」とダイヤを比較しても意味がないのか?

 実は、ダイヤより硬い物質は「理論的には硬い」とされています。
 シミュレーションでダイヤ以上の硬度が確認されたということ。
 なぜなら、硬度測定できる大きさの結晶が存在しないからです。

ロンズデーライト

 隕石の衝突による高温高圧によって生成された物質です。
 基本構造はダイヤと同じですが、58%も硬度が高いとされています。

 ただ、隕石から採取したロンズデーライトは不純物が含まれています。
 そのため硬度は低く、非常に小さな欠片しか確認されていません。
 理論上はダイヤの1.5倍も硬いですが、小さすぎなのです。

ウルツ鉱(ウルツァイト窒化ホウ素)

 激しい火山噴火によって生成されます。
 基本構造はダイヤと同じですが、18%も硬度が高いとされています。
 こちらも非常に小さな欠片しか確認されていません。

 ダマスカス鋼とも呼ばれるウーツ鋼と同じもの?
 その疑問の答えは「違うもの」です。

 ウーツ鋼はインド産だし、インドはデカントラップがあります。
 もしかしたら、ウーツ鋼にはウルツ鉱が含まれているかも知れません。
 でも、両者は語源も物質としても、まったくの別物です。

カルビン

 惑星間の塵の中に少量発見されています。
 炭素原子を鎖状にした構造で、ダイヤの3倍の硬度だとか。

 こちらもシミュレーションで算出された硬度となっています。
 人工的に生成にも成功していますが、微細粒子だけです。

「Qカーボン」でダイヤの価値は下がる?

 ダイヤの宝石としての価値はその輝きにあります。
 それを上回る「Qカーボン」はダイヤの価値を下げる可能性があります。

 とはいえ、現在も人工ダイヤが存在します。
 人工ダイヤが存在したからといって、天然ダイヤの価値は下がりません。
 存在が希少であることも「価値」を付加するということです。

 人工的に生成できる「Qカーボン」は人工ダイヤの代替になるでしょう。
 しかし、天然ダイヤは価値を下げずにそのままであり続けるのでは。

 ただ、「Qカーボン」の生成コストが高額であれば、話は変わります。
 高額ゆえの流通量の低さによりダイヤ以上の価値が付くかも知れません。
 結局、「宝石」の価値は流動的なものですから。

もしも「Qカーボン」が安値生産可能だったら?

 「Qカーボン」がもしも安価なものとなったなら。
 輝き、美しさで上回る「人工物」である「Qカーボン」
 輝き、美しさで及ばない「天然物」の「ダイヤモンド」
 ファッションリーダーはどう判断していくのでしょうか。

 デザインが最高のザラのドレス。
 それに及ばないデザインのディオールのドレス。
 どちらを選ぶのか?というのと似たような選択です。

 価値観はひとそれぞれですが、ダイヤというブランドは強そうですね。

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