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米国が小惑星や月の「営利目的」開発を認める 宇宙は企業間戦争の場に?

time 2015/11/27

米国が小惑星や月の「営利目的」開発を認める 宇宙は企業間戦争の場に?

 米国・オバマ大統領は「2015年宇宙法」に署名したことが報じられました。
 同法は、小惑星や月で「営利目的」の資源開発を認めた法案です。
 これにより、小惑星や月の鉱物資源を商用利用できることになります。

 資源の採掘権と所有権は米国籍の個人と米国に本社を置く法人。
 宇宙にまで進出しても、地球上の国家で領有権争いをするのでしょうか。

 そもそもが、1967年の「宇宙条約」で「領有の禁止」が締結されています。
 この条約には米国も批准国となっており、条約違反の疑いもあります。

 この法案の成立は、どのような未来を描くのでしょうか。

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宇宙条約違反に苦しい反論?月は私有地になる?

 宇宙条約第2条では、「領有の禁止」が定められています。
 条文は、「天体を含む宇宙空間はいずれの国家も領有権を主張できない」

 「いずれの国家も」という部分が肝で、私人の所有には触れらていません。
 これは条約の曖昧さ、不備だという指摘もあります。
 この曖昧さを補完するために、1979年に月協定が結ばれました。

 しかし、月協定は宇宙開発国はほとんど締結していません。
 米国では「人類を地球に閉じ決める」として議会で否決されました。
 そして「2015年宇宙法」は、この曖昧さを突いています。

 すなわち「宇宙条約」では国家の「領有権主張」を禁止したもの。
 個人や法人による「所有」は禁止していないとしたのです。

 つまり、月も小惑星も「私有地」になるということ。
 これは宇宙大開拓時代の幕開けかのような決めごとです。

宇宙戦争は企業同士の縄張り争いになる?

 私有地といっても、最初は誰もいない場所です。
 ロケットで着陸し、柵を立てロープを張って所有を主張するのでしょう。

 鉱物資源の埋蔵地には複数の企業が進出してくることになります。
 当然、私有地の境界争いも起こるでしょう。
 しかし、国家の領有が認められない以上はどの国の警察権も及びません。

 物理的争いに発展したとき、自分の身は自分で守るしかないのです。
 個人は武装し、企業は私兵団を組織して、私有地と資源を守るはずです。
 もしかしたら、保安官を買って出る者が現れるかも知れません。
 彼らが「みかじめ料」を請求すれば保安官ではなくマフィアかヤクザです。

 大規模な私兵団同士が戦闘になれば、宇宙戦争の始まりです。
 最初の宇宙戦争は、企業間の縄張り争いになりそうです。

国家が領有しない=無法地帯?

 月で殺人が起きても適用すべき法律がありません。
 国家の領有は禁止されてますし、犯罪者の取り締まりも裁判もできません。
 むしろ、法が無ければ宗教的な意味での罪しかなくなるわけです。

 とんでもない無法地帯の現出です。
 宇宙まで行って、地球上の国家に縛られるのも如何かという思いもあります。
 しかし、国家の後ろ盾がなければ宇宙は無秩序世界になってしまいます。
 「リアル北斗の拳は月にあった!」となるのです。

有人ロケットに再び注目が集まるか?

 法整備の部分はまだまだ議論が続きそうです。
 そもそも、支配権が及ぶ地域とするには、まだまだ月や小惑星は遠すぎです。

 しかし、いざ法が整ってから有人ロケット開発に手を出しては遅いです。
 「2015年宇宙法」で法整備が加速する可能性もあります。
 日本も有人ロケット開発に本腰を入れないと、出遅れてしまう可能性も。

 宇宙開拓時代、いや宇宙大航海時代に乗り遅れてしまいます。
 日本は民間レベルのロケット開発も盛んです。
 いよいよ本気を出して「リアル北斗の拳」に参戦だ!

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