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世界遺産で朝鮮戦争勃発 世界遺産に政治判断を持ち込んだユネスコのツケ?

time 2015/11/27

世界遺産で朝鮮戦争勃発 世界遺産に政治判断を持ち込んだユネスコのツケ?

 世界文化遺産の候補リストに「北朝鮮のキムチ」が指定されました。
 世界文化遺産とはいわゆる「世界遺産」のこと。
 その内、遺跡など有形ではない「無形文化遺産」として審査されるようです。

 ところが、すでに2013年に韓国により「キムジャン」が登録されています。
 北朝鮮は「自分達のキムチこそ世界遺産」と自信満々です。

 ユネスコの世界遺産登録には政治的判断は入らないのが鉄則。
 しかし、今年それを破ったのはユネスコ自身でした。
 隙に付け込まれた世界遺産は、政治の道具となり価値を失うのでしょうか。

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韓国の「キムジャン」と北朝鮮の「キムチ」

 韓国のキムジャンは料理ではなく慣習です。
 世界遺産に登録されたのは味付けではなく、製造方法や食文化です。

 朝鮮半島では毎年秋になると大量のキムチを漬けこみます。
 儒教では女性の地位は低く娯楽は禁止ですが、この時期だけ許されます。
 そのため、お祭りのようなものでした。

 北朝鮮でも同様の文化を有しており、季節の風物詩となっています。
 「北朝鮮のキムチ」が「韓国のキムジャン」とどう違いを主張して候補リスト入りしたかは定かではありません。
 ちなみに、味は北朝鮮のキムチの方が少し甘いそうです。

 類似の遺産は先勝ちが世界遺産の一般的ルール。
 「北朝鮮のキムチ」が認められれば、ユネスコは違いを説明することに。
 よもや「政治的配慮が理由」とは言わないでしょうが、注目です。

ユネスコの自業自得?

 ユネスコは今年、中国の南京大虐殺の資料を世界記憶遺産としました。
 これが「政治的配慮」があったとして特に日本は強く批判しました。
 ユネスコへの拠出金を停止するとまで警告するに至りました。

 中国は南京大虐殺と従軍慰安婦の2つを申請していました。
 ユネスコは両方を申請却下すれば中国の反発を買うと予想します。
 そこで、「1勝1敗」でバランスを取ったとされます。
 中国の資金力が背景にあったという予測もあります。

 結果的に、日本からの強い反発を買うことになりました。
 世界一のユネスコ拠出額を誇る日本、GDP世界2位でゆくゆくは拠出金増額も見込める中国、どちらの不興も買いたくない「政治的判断」が失敗したのです。

 今回の北朝鮮の「強気のキムチ推し」の背景にこの一件があるのなら。
 世界遺産は今後も各国の政治利用が相次ぎ、いいように利用されるでしょう。
 それは世界遺産の価値を貶めることになります。
 それを招いたのはユネスコ自身ですから、自業自得なのです。

北と南、どっちのキムチが相応しいか?

 朝鮮半島といえばキムチです。
 キムチを漬けるための壺や、キムチ用冷蔵庫は韓国家庭の必需品。
 韓国の外貨建外債は「キムチ債」です。
 ちなみに、日本は「サムライ債」です。

 ところが、韓国では今やキムチは輸出より輸入が多い状況。
 安価な中国産キムチが家庭に並んでおり、韓国産は輸出されています。
 北朝鮮の詳細はわかりませんが、韓国ほどの輸入量ではないでしょう。

 すると、今でも伝統的にキムチ造り文化が残るのは北朝鮮ということ。
 逆に、キムチ造りの文化が途絶えそうなのが韓国ということ。
 どちらも文化的には重要な要件ですから、判断は難しいところです。

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