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最低賃金1千円は「民主党政権で定めた目標」 でも自民ブーメランにならない?

time 2015/11/26

最低賃金1千円は「民主党政権で定めた目標」 でも自民ブーメランにならない?

 政府が最低賃金1千円を目標に据えたことを、民主・枝野氏が批判しました。
 「民主党政権が定めた目標そのもの」
 「民主党の経済運営は正しかったと明言してもらいたい」

 2010年に民主党政権時代、鳩山首相が最低賃金1千円を目標に掲げました。
 これに自民・石破氏が「アンチビジネス的政策」と批判しました。
 最低賃金上昇で企業の負担が増すことを懸念しての批判でした。

 「過去に自分達で批判した目標を掲げるのか!」というわけです。
 自民ブーメランになるのでしょうか?

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現在と2010年の経済状況の違いは無視?

 枝野氏は「どういう理由で方針転換したのか説明してもらう」と強調。
 しかし、説明するまでもなく理由は明白です。
 景気が回復しつつあり、企業に負担に耐える余力が生じてきたからです。

 2010年は株価が1万円前後を行き来していました。
 鳩山首相が最低賃金1千円を目標に掲げたの6月のこと。
 当時は、前月に起きたギリシャショックで株価は9千円台でした。

 現在の株価は2万円前後を行き来しています。
 株価が2倍に上がったということは、企業価値も2倍になったということ。
 そう単純ではありませんが、それくらい状況に違いがあります。

 2010年はJALの倒産に始まり、武富士など上場企業10社が倒産しました。
 2014年は上場企業の倒産は0件です。
 中小企業を含めての倒産件数も減少傾向にあります。

 枝野氏は現在も2010年と同等の「不況」が継続中と見ているのでしょうか。
 経済産業大臣を務めていたはずなのですが。

政権交代政党は与党と共通政策があるものでは?

 民主党は政権交代政党を目指して立党したものです。
 政権交代を担う政党は、現実路線であることが求められます。
 当然、政権運営している与党と共通政策があってもおかしくありません。

 最低賃金の引上げ目標を「過去に否定したから」掲げてはいけないのか?
 あるいは、「過去に民主党が掲げたから真似した」はまずいことなのか?

 いずれも、国民のためになることなら誰が何度掲げてもよいもののはず。
 「過去に否定した」はタイミングの話であり目的を批判したわけではない。

 枝野氏はそれを分かった上で、批判しているのでしょう。
 つまりは、「何でも反対」という悪しき党是を守っているのです。
 それは政権交代政党ではなく、万年野党がやることでしょう。

枝野氏は政権交代を諦めた?

 民主党は党内が揉めている最中です。
 前原氏、細野氏などが解党した後の新党結成を目指しています。
 その理念は「政権交代政党に戻る」ことです。

 それに反発する枝野氏は「何でも反対」の急先鋒になりました。
 言い方を変えれば「従来路線を変えずに民主党でいく」ということです。

 新党結成と、民主党体制維持と、どちらが政権交代に近いのか。
 それにはそれぞれの言い分がありますし、未来はわかりません。
 しかし、現状の民主党を維持して政権交代の目があるとも思えません。

 枝野氏は政権交代を諦めたのでしょうか。
 それとも、民主党の看板のままで逆転する腹案があるのでしょうか。
 「何でも反対」は現状路線維持は現実逃避か思考停止にも見えます。

「何でも反対」から脱却するには?

 日本の政治家は、最終目標には日本国と国民の繁栄があります。
 それには、さまざまなタスクがあり、優先順位があり、方法論があります。
 優先順位や方法論を共有できる人達が集まって、政党を構成しています。

 異なる政党であっても優先順位や方法論が同じである部分もあるはずです。
 何もかもが、別であることは現実的ではないし、あり得ないことです。
 「何でも反対」は本来ならありえないことなのです。

 政治家を選ぶ有権者が「何でも反対」の党や議員には投票しないこと。
 これが一番「何でも反対」から脱却する近道です。
 政治家は「先生」なのですから、自力で脱却して欲しいものですが。
 それができるのなら、とっくにやっているはずです。

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