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中国が一人っ子政策をやめたら未来はどうなる? データから見える未来予想図

time 2015/10/31

中国が一人っ子政策をやめたら未来はどうなる? データから見える未来予想図

 中国が36年間続けてきた特異な「一人っ子政策」の完全廃止を決定しました。
 中国は「一人っ子政策」の影響で深刻な高齢化社会が進んでいるためです。
 2050年には世界一の高齢化が進んだ国家となるとみられていました。

 国内事情による政策転換ですが、世界最大の人口を誇る中国のこと。
 その影響は中国のみには留まりません。
 これまでも中国の人口予測は世界の未来予測に取り上げられてきました。

 「一人っ子政策」の廃止で未来予想図はどう変わるのでしょうか。

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一人っ子政策廃止でどれだけ人口は増えるのか?

 中国の「一人っ子政策」は基本的には「一人っ子」しか認めない政策です。
 ただ、後の条件付き規制緩和や、暗黙的に許容されていることもあります。
 ざっくりと、都市部は1人まで、農村部は1人目が女子なら2人目までです。

 「一人っ子政策」の廃止で、都市部の人口増加が起こると見込まれます。
 中国の都市部の人口は3分の2以上、9億人を上回っています。
 廃止で増える子供の数は、年間300万~800万と予測されています。

 さすが中国、規模が違います。
 だからこそ、世界も無視できないわけです。

インドに逆転された中国の再逆転する可能性はある?

 中国に次いで人口が多いのはインドです。
 ただ、出生抑制政策のないインドは人口の伸び率が圧倒的に高いです。
 7年後には中国を逆転して、世界最多人口になると予測されていました。

 中国が「一人っ子政策」を廃止することで、その予測はどう変わるのか。

 まず、予測が正しければ2022年にインドが逆転することは既定路線です。
 今から「一人っ子政策」を廃止しても出生率は変わりません。
 効果が出るのは20年以上経ってからです。

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 中国の人口は2030年に頭打ちになると予測されています。
 そして、2035年くらいから再び増加に転じる可能性が出てきことになります。

 ただ、「一人っ子政策」廃止といっても人口が増えるかはわかりません。
 中国では教育費の高騰などで、少子化傾向にあると見られています。
 2013年に条件付きながら申請すれば2人目を認めると規制緩和しました。
 しかし、申請は予想ほど多く出されなかったという状況にあります。

 それではなだらかな人口増加か、人口維持しか見込めません。
 2035年以降も横ばいで推移するあたりが中国政府の狙いだと思われます。

2100年の世界人口予測はどれだけ増える?

 世界人口は現在73億人、2050年には97億人、2100年に112億人です。
 これが、「一人っ子政策」廃止でどうなるか。

 2035年以降の中国の人口が横ばいになり人口を維持すると仮定します。
 2050年には98億人、2100年に116億人です。
 この予測値の違いを重くみるか軽くみるか。

 実は間もなくピークを迎える中国は人口問題の脇役になりつつあります。
 注目を浴びているのはインド、そしてアフリカ諸国です。
 2050年にはナイジェリアが、米国を抜き世界3位になると予測されています。

 中国の「一人っ子政策」廃止は、大きな影響にはならなさそうです。

インドやアフリカ諸国は人口増加抑制策を取るか?

 こうなるとインドやアフリカ諸国がどう対応してくるかが注目されます。
 過剰な人口を抱えることで、国家が維持できるかというのもあります。
 当然、宗教的、倫理的に出産を抑制することの是非もあります。

 ただ、もはや人口増加は地球規模の問題。
 まだ某かの弊害が先進諸国に顕著に表れている状況ではありません。
 しかし、食料問題や環境問題としてそれらが実感されるようになったら。

 人口増加を続ける国への先進国からの支援が断たれる可能性も。
 それによる餓死者続出となれば、また宗教・倫理の問題です。

 先進諸国のほとんどは民主国家ですから、それを決めるのは国民です。
 当然、日本だって支援する側ですから判断を迫られます。
 数十年後やってくる人口問題は、葛藤を呼ぶ心の戦いになりそうです。
 

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