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図書館のせいで本が売れない?「新刊貸出に待った」に待った!

time 2015/10/29

図書館のせいで本が売れない?「新刊貸出に待った」に待った!

 公立図書館の貸し出しで本が売れなくなった。
 全国図書館大会で、本が売れない理由に図書館の貸し出しが挙がりました。
 新潮社の佐藤社長は具体例を出し、貸出がなければ増刷できたと説明。
 図書館側は「実証的なデータはない」としています。

 公立図書館はここ10年で増加しており、合わせて貸出数も増加傾向。
 逆に、書籍の売り上げは96年をピークに下降の一途を辿っています。
 出版社側は、図書館の新刊貸出に「1年猶予」を求める予定だそうです。

 本当に本が売れなくなった理由は図書館の貸し出しが一因なのか?
 「新刊貸出待った」に待った!を掛けろ!

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本が売れなくなったのは「本離れ」が原因なのでは?

 本が売れなくなった要因の一番はスマホの普及でしょう。
 これは、本だけに限らずテレビだってDVDだって同じです。
 有限な時間をスマホに費やす時間が増えただけのこと。

 本の売上のピークだった1996年といえばインターネット黎明期です。
 携帯でネットはできないし、「テレほタイム」に大混雑した時代。
 通勤通学のお供は、文庫本だったという人も多いはず。

 それが今や電車の中の8割はスマホを眺めている状況。
 平たく言えば「時代が変わった」ということです。

電子書籍は「書籍の売上」に含まれているの?

 出版業界がなかなか本腰を入れない電子書籍。
 「書籍の売上」に電子書籍は入っているのでしょうか。

 本を買わない理由のひとつに「置き場がない」というのがあります。
 そのため、電子書籍や貸本を好む人達もいます。
 そういった層をもっと開拓すればいいのに、紙文化の出版社はやりません。

 利益構造、業界構造として印刷部門なども抱えていると難しいのでしょう。
 しかし、それが図書館に「1年猶予」を要求というのも。
 「それはそちらの都合でしょ」と言いたくります。

書籍を購入する金がないだけでは?

 書籍の売上のピーク1996年といえば、まだバブルの残り香が漂う頃。
 バブルを謳歌していた世代と今の若者とでは金銭感覚が違います。

 余程の本好きであれば、本を購入するのでしょう。
 しかし、図書館あり、貸本屋あり、古本屋ありの状況で、あえて新品の本を購入しようと思う若者がどれだけいるかということ。

 しかも、おもしろいかは買ってみないとわからない。
 本屋は基本立ち読み禁止で、音楽の視聴やDVDのPVのようなものはない。
 購入するにも二の足を踏むのは仕方がないのでは。

 電子書籍なら「試し読み」は当たり前です。
 やはり時代に合った売り方になっていないのでは。

普通は売り上げがあがらなかったら?

 出版業界はこれまで売上が低下しているのに具体策は取っていません。
 具体策とは、まずは価格の適正化。そして付加価値の付与です。

 「売れない」時代なのに価格はそのままで、原因を他社に求める。
 その態度は傲慢といっても良いのではないかと思います。
 もちろん、作家保護のために必要な価格設定もあるでしょう。
 しかし、それで売れなければ、商売にならなければ意味はないのでは。

 付加価値は少々難しいところです。
 CD売上における握手権という付加価値の付与。いわゆるAKB商法があります。
 少なくとも商売としては業界を支えるほどに売上を上げています。

 悪名高き商法を模倣せよとは言いませんが、やりようはあるのでは。
 同じ出版社の本なら5冊買えば割引、とかでもいいのです。

96年以前の図書館だって新刊貸出してたはずなのでは?

 図書館は数が増えても、サービスが劇的に向上したわけではありません。
 TUTAYA図書館のような抜本的改革がなされたわけではないので。

 それが1996年まで本の売上が上がり続けたのは自分達の努力の成果。
 売上が下がり始めたら他社のサービス競合が原因というのは如何なものか。
 出版社の売る努力をもっと見せてからにして欲しいものです。

1年猶予より貸出期間短縮を要望しては?

 図書館に求める新刊貸出の「1年猶予」ですが、効果は上がるでしょうか。
 発売と同時にすぐに読みたい人は、その作家のファンの人たち。
 一番の購買層のはずです。

 狙いは話題になった本を流行に乗って読みたいと思う人達でしょうか。
 例えば、ピース又吉さんの「花火」は話題になりました。
 図書館で無料で借りられるなら、買うよりそちらを選ぶ人は多そうです。

 では、図書館で1年貸出できないとなったら?
 たぶん、「読まない」を選択するだけなのではないかと思います。
 それでは効果は上がりません。

 そこで、貸出期間短縮に変えたらよいのでは?
 できれば「1泊2日」くらいに短縮すべきです。
 DVDレンタルも新作は「1泊2日」がありますから無理ではないでしょう。

 2日間なら、読み切れる人、読み切れる作品もあります。
 しかし、「途中までしか読めない」人、作品も多くあるはず。
 「続きは本屋で買ってね」というわけです。

 いわば、図書館を「試し読み」の場として活用しようということ。
 これって「1年猶予」よりもwin-winのいい案だと思うのですが。

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