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今年の暑さは4000年ぶりって、四大文明を滅ぼした暑さだってこと?

time 2015/10/27

今年の暑さは4000年ぶりって、四大文明を滅ぼした暑さだってこと?

 米海洋大気局(NOAA)は今年は観測史上最高の熱さだと発表しました。
 1880年の観測以来ですから、ここ百数十年で最高の暑さ。
 それどころか、4000年ぶりの暑さだ専門家は指摘しています。

 4000年前とは紀元前2000年。四大文明のころのことです。
 4000年ぶりというからには、昨年までは4000年前が一番暑かったということ。
 4000年前には、暑さによって何が起きていたのでしょうか?

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メソポタミア文明を衰退に追い込んだ?

 四大文明の中でも最も古く最も発展したのはメソポタミア文明でした。
 いまのイラクあたりになり、バグダッドは古来よりの大都市でした。

 イラクと聞いて砂漠や荒野を思い浮かべる方も多いでしょう。
 とても人類が一大文明を築いた肥沃の土地のイメージはありません。
 その転換期が、紀元前2000年の気候変動だったといわれています。

 紀元前3800年頃にメソポタミア文明を築いたシュメール人。
 シュメール人は建築技術や政治機構、文字、医学などを持っていました。
 余りの高度さにシュメール人は宇宙人とする説まで出るほどです。

 ところが、人口増加による森林伐採で塩害が発生し始めます。
 そして、紀元前2000年頃に大規模な干ばつに見舞われます。
 10万人が住んでいたとみられる遺跡も放棄されています。
 これこそが、恐らくは4000年前の暑い年のころのこと。

 そして異常に先進的だったシュメール人は衰退しました。
 アムル人に取ってかわられ歴史から消えていくのです。

 高度な文明を築いたシュメール人ですら衰退させた気候変動。
 それが「4000年前の暑さ」です。

 ちなみに、シュメール文化は引き継がれずロストテクノロジーになります。
 天文学知識などは中世まで失われたままでした。

インダス文明も衰退に追い込んだ?

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 メソポタミアから東へ行ったところにインダス文明がありました。
 インダス川流域というからインドを想像しがちですが、ずっと内陸部。
 パキスタン北部を中心とした辺りで、現在は乾燥地帯です。

 インダス文明は当時の最先進国であるメソポタミアに近いです。
 両文明は盛んに交流し、インダス文明も大いに発展しました。

 ところが、4000年前の気候変動で乾燥化が始まります。
 森林地帯は荒野にかわり、数々の遺跡が放棄されました。
 そして、その後は荒野に変貌し文明が築かれることはありませんでした。

もちろんエジプト文明にも影響している?

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 メソポタミアの西にはスエズを超えてエジプト文明がありました。
 「ナイルの賜物」と呼ばれた肥沃の土地です。

 紀元前3100年に統一を果たしたエジプト文明は発展します。
 巨大ピラミッドや大スフィンクスは、紀元前2500年頃に作られました。

 それが紀元前2200年頃から長期の干ばつが始まります。
 発展の要であるナイルの氾濫が少なくなり、衰退していきました。

原因は現在と同じくエルニーニョ

 気候変動の原因は大規模なエルニーニョ現象だったとされています。
 現在の「4000年ぶりの暑さ」も同じくエルニーニョ現象によるものです。

 現代においてはこの程度の気候変動では文明は衰退したりしません。
 と、言いたいところですが古代文明とて即座に滅亡したわけではありません。

 その後、200~300年くらいを経てから滅びていきました。
 最後は衰退したところを異民族に征服されて終わるのもお決まりです。

 現代においても農業生産が国家財政の柱になる国は楽観視できません。
 気候変動が長く続けば生産物を気候に合わせて変える必要が出るやも。
 そうなれば農産品市場のバランスも崩れるし、産業転換も必要です。

 日本の主食がバナナになるなんてことも、あるかも知れません。
 「4000年ぶり」といわれると、スケールが大きいですね。
 エルニーニョがいつまで続くのか、気になって眠れなくなりそうです。

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