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組体操に続いてムカデ競走も「危険競技」? 実は一番ケガが多い競技は花形のあれ?

time 2015/10/15

組体操に続いてムカデ競走も「危険競技」? 実は一番ケガが多い競技は花形のあれ?

 組体操が崩れた衝撃の動画がニュースになったのはつい先日のこと。
 続いて、ムカデ競走にも「危ない競技」と警鐘が鳴らされました。

 報告された昨年度の全国の小中高校での事故数は約102万件。
 ムカデ競走でケガをしたのは2205人で、うち2割が骨折でした。

 全事故の1%未満であるムカデ競走がやり玉にあがるのはなぜ?
 疑問が残る警鐘です。
 現在の運動会のケガ事情はどうなっているのかをデータでみていきます。

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ムカデ競走の骨折率も突出していないけど?

 ムカデ競走は競技の中ではメジャーなものではありません。
 なので、絶対数が少なく事故数に対してケガ人数は0.2%です。
 では、骨折率2割は高いのか?

 少し古いですが平成21年の体育祭・運動会のケガ調査を見てみます。

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小学校のケガ内訳

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中学校のケガ内訳

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高校のケガ内訳

 これによると、小中高ともに骨折率は2割を超えています。
 ムカデ競走が突出して重傷である骨折が多いわけではないのです。

一番ケガが多いのは組体操でも騎馬戦でもない?

 危ない競技として、組体操や騎馬戦ばかりが取り沙汰されています。
 しかし、データによれば一番ケガが多い種目は「リレー」です。
 二番目は小中では「短距離走」になります。

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 これらはどこの運動会でも行われる競技です。
 つまり、恒常的に高確率でケガ人が出ているということ。
 「危ない競技」ならば、まず「リレー」と「短距離走」を挙げるべきです。

進学すると組体操は事故率減少、騎馬戦は上昇の傾向

 組体操は小学校でのケガが一番多く、中高と減って行きます。
 つまり、小学生には「危ない競技」でも高校生には「安全な競技」です。

 また、騎馬戦はその逆で中高と増えていきます。
 一概に組体操は危険、騎馬戦は危険というのでなく、データを元に年齢に適した競技を開催していけばよいのではないかと思います。

運動会でケガをするのは当たり前?でも集団競技は理不尽?

 運動会は鍛練した身体能力の発表の場です。
 極限まで全力を尽くして競技に臨むのが教育的にも推奨されるはず。

 人間は普段は全力を出す機会はあまりありません。
 その全力を発表する場だと考えれば、多少のケガは当然とも言えます。

 ただ、組体操や騎馬戦は担当場所によってリスクが異なります。
 また、ケガの原因は「巻き込まれ」によるものも多いです。

 自身の鍛錬不足によるケガなら納得もできます。
 しかし、他人の鍛錬不足に巻き込まれたケガは納得できないのもわかります。

 いっそ、集団競技を運動会から排除してはどうでしょう。

運動会の集団競技の意義とは?

 組体操は「表現力や団結力の育成」になるという主張があります。
 騎馬戦では「戦術を話し合う」など協力体制が必要になります。

 これらが教育的に大事なことは肯定的に受け止められるべきだと思います。
 ただ、ケガをする可能性を伴ってまでやる必要があるか、ということです。

 表現力や団結力ならダンスでいいし、芸術や図工など他の教科でもいい。
 「戦術を話し合う」も玉入れや綱引きでも必要なことです。

 ケガ率の高い組体操や騎馬戦に拘る理由はわかりません。
 「親が喜ぶから」というのは無視できない理由かも知れませんが。

玉入れや綱引きを極めてみては?

 常々疑問なのは、玉入れや綱引きに「事前の戦術会議」がないことです。
 これらを「本気」で取り組んだら、まったく違う競技になります。

 全日本玉入れ選手権の動画をご覧ください。日本記録の動画です。

 綱引きも「本気」で取り組めばここまで変わります。

 「見栄え」を気にするなら、既存競技の「本気度」を改めてみては?
 組体操や騎馬戦に見劣りしない熱戦が見られると思います。

 ビジネスパーソンには懐かしい話で、運動会など遠い昔でしょう。
 しかし、子供が運動会でケガをしたとなれば他人事ではありません。
 PTAなどに働きかけて、「本気」の球転がしや「本気」のパン喰い競争を提案してみてはどうでしょうか。

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