ナレッジ ウォーカー 「時事散策」

「&TOKYO」のパクリ問題 「&TOKYO」がセーフな理由は?

time 2015/10/14

「&TOKYO」のパクリ問題 「&TOKYO」がセーフな理由は?

 1億3000万円をかけた「&TOKYO」のロゴマーク。
 さっそくパクリ疑惑が登場しました。

 似ているとされるロゴを使用しているフランスのメガネメーカーは、日仏友好のためとロゴを変える準備があることを表明し、掛かる費用の募金を始めました。

 他にもニュージーランドの弁護士事務所のロゴが似ているとされています。

 舛添東京都知事は「記号ですから、著作権の対象にならないのです」と説明。
 商標登録したことで、著作権も商標権も問題ないと、撤回した五輪ロゴとの違いを強調しました。

 一般人には理解しづらい撤回した「五輪ロゴ」との違い。
 「著作権」と「商標権」を整理して、違いを明らかにしてみましょう。

sponsored link
著作権と商標権の違いは?

 シンプルに違いをいえば、著作権は弱い権利、商標権は強い権利です。

 著作権は、著作物に似た物が作られても、知らないで作ったのであれば効力は及ばないとされています。

 商標権は、知っていたかどうかに関係なく商標権が行使されます。
 その代わり、物を作ったら商標権を出願して商標登録する必要があります。
 審査に通れば、似たデザインに対して自分が商標権を行使できます。

 『知らずに作ったが結果的に似ていた』
  著作権 問題なし
  商標権 権利の侵害

 「パクった」「類似」というのは著作権であればプロセスが問われます。
 商標権は審査を通過した時点で、有権側が優位に立ちます。

佐野氏の「五輪ロゴ」との違いは?

 佐野氏の五輪ロゴも商標登録を行っていました。
 むしろ、商標登録の過程で「問題あり」となってデザイン変更しています。
 商標登録としては、最終版のデザインは何の問題もないと審査されました。

 tokyo_2020_logo_00

 また、佐野氏は五輪ロゴに似ている「リエージュ劇場」のロゴを見ていないと説明しています。
 合わせれば、著作権でも商標権でも問題なしとなります。
 これが、デザイン界では「OK]と言われる所以だと思われます。

 3CLdOkr

 訴訟に及んだ場合は、訴状内容にもよりますが「リエージュ劇場」のロゴを事前に知っていたかが争点になったかと思います。

 佐野氏は「Pinterest」という写真共有サイトに登録していたことが分かっています。「Pinterest」には「リエージュ劇場」のロゴも投稿されていました。それだけで「見た」とは言えませんが、アクセスログから追跡するなど、真実を明らかにして裁決するのが司法の役目となります。

 「&TOKYO」については、著作権はないということです。
 商標権も商標登録をした時点でクリアされています。

 そこが佐野氏の「五輪ロゴ」との違いです。

フランスのメガネメーカーを訴えることもできる?

 商標権を有しているのであれば、侵害行為を訴えることができます。
 「&TOKYO」の商標登録が済んだので、フランスのメガネメーカーに「似ている」ことでロゴの使用差し止めを求めることができるのです。

 商標登録が済んだ以上、優位に立っているのは「&TOKYO」です。

 こうしてみると、フランスのメガネメーカーが「日仏友好のため」にロゴ変更の募金を募っているのも、穿った見方をすれば「訴えられて差し止められるより、友好の名目で美談にして集金しよう」という思惑だと読み取ることもできます。

再コンペの「新五輪ロゴ」がパクリ炎上するのは間違いなし?

 「似ている」「パクリ」と散々な言われようの五輪ロゴですが、実際に裁判で争ったら「類似」と判断されるのでしょうか。

 撤回した五輪ロゴに変わる「新五輪ロゴ」が発表されればパクリ炎上は必至です。今のうちに試しに裁判所に提訴してみてはどうでしょう。

 著作権も発生しないくらいシンプルなロゴならセーフ。
 パクリとは言わせないくらい複雑なロゴならセーフ。
 著作権が発生するけどシンプルなデザインなら、まずアウト。

 026

 抜け道で、著作権切れのデザインをパクル、という手もあります。
 東京だし北斎の「日本橋」なんてどうでしょう。
 もうロゴじゃなくて、ただのポスターですけど。

sponsored link

down

コメントする






sponsored link

カテゴリー

アーカイブ