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菅官房長官「たくさん産んでください」で失言? どう聞けば「出産が前提」に聞こえるの?

time 2015/09/30

菅官房長官「たくさん産んでください」で失言? どう聞けば「出産が前提」に聞こえるの?

 菅官房長官がテレビ番組で「たくさん産んでください」と発言したことに、「結婚は出産が前提だと取られかねない」と指摘されてたと報道されました。

 これにネット上では「産めよ増やせよですか?」「国家に貢献とは」と厳しい批判の声が上がる一方で、「完全な揚げ足とり」「過剰反応し過ぎ」といった声も多く上がっています。

 菅氏「この結婚を機に、ママさんたちがいっしょに子供を産みたいという形で国家に貢献してくれればいいなと思っている」

 質問「結婚は出産が前提だと取られかねない」

 菅氏「国民から大変人気の高いカップルで、世の中が明るくなり、幸せな気分になってくれればいいなと思った中での発言だ」

 菅氏「結婚や出産が個人の自由であることは当然だ。子供を産みやすく、育てやすい社会をつくるのが政府の役割だ」

「記者」のミスリードが過剰反応の原因か?

 このニュースにはメディアの誘導が見られるように感じられます。
 それも反政府的立場からの。
 時事ドットコムの記事をご覧ください。

「たくさん産んで国家に貢献」=菅長官
時事ドットコム 2015/09/29

歌手で俳優の福山雅治さんと俳優の吹石一恵さんの結婚に関し、「この結婚を機にママさんたちが『一緒に子どもを産みたい』という形で国家に貢献してくれればいいなと思う。たくさん産んでください」と発言した。

女性は出産が義務付けられていると受け取られかねない発言だと指摘され、「全くそういう趣旨ではない。結婚や出産が個人の自由であるのは当然だ」と反論。

短命に終わった第1次安倍政権では、柳沢伯夫厚生労働相(当時)が、女性を「産む機械」に例えた発言で物議を醸したことがある。 

 まず、質問した記者の「ずるさ」が目に余ります。
 産経の記事では「出産が前提」となっているので、そちらに合わせますが、
 「出産が前提だと取られかねない」の「取られかねない」の部分。

 自分がそう取ったわけではないが、誰かはそう取ってしまうかも知れない。
 読解力のない人や、部分的にしか発言内容を知らない人は、そう取ってしまうかも知れない、ということを言っています。

 そして菅氏が反論して、そこまでは丸ごと記事になるわけです。
 これ、最初から質問しなければ誰もそんな風に受け取らなかったのでは?

 これは靖国参拝などの報道で「中韓の反発は避けられない」と報道するのと同じメソッドです。その報道で知った中韓がお膳立て通りに反発して、それも記事にするという。

 今回は相手が安保法案の採決で政府への不満が燻る若手層。
 「不満を持つ若者が、「出産が前提」だと誤解して騒ぎになるかも」と質問して、結果的にそのやりとりを報道することで誤解を促進させ政府イメージを下げようということです。

 これをメディアがやるんだから、悪質としか言いようがありません。
 政府の支持・不支持とか関係なく、メディアから国民へ情報を提供するのが使命なのに、意図的に世論を誘導するように情報提供するのは、自らの存在意義を貶める行為です。

「記事」も誤解を誘導する時事通信は何が目的か?

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 時事ドットコムの記事では、柳沢元厚労相の「産む機械」発言を引き合いに出しています。

 菅氏の発言が「誤解されるかも知れませんよ」と指摘されたわけです。
 「産む機械」発言も「誤解だった」というのなら筋が通ります。
 でも、「産む機械」は当時どのメディアも「誤解」とは受け取らず、激しく糾弾して政権崩壊への一因としました。

 案の定、ネット上では「産む機械」発言の再来とばかりに批判している声が多く上がっています。

 まるで、「産む機械」と同じ主旨のことを菅氏が発言したというニュースを読んだかのような反応です。

 この記事を書いた記者は「してやったり」と思っているのでしょうか。それなら随分と国民は馬鹿にされたものです。

 この記事で批難されるのは政府ではなくメディアでは?

「国家に貢献」が「余計な一言」という指摘は?

 菅氏の発言で争点にするなら「国家に貢献」というくだりでしょう。
 出産=国家貢献というのは、少子化対策が急務の日本では間違いではありませんが、国家貢献のために出産して欲しいという意味にも取れてしまいます。

 菅氏の立場からすれば、常に国家のことを考えて日々を過ごしているのでしょうから、自然の考えであることは理解できますが、国民からすれば違和感があるわけです。

 これも、日本が世界でも稀な国家意識の低い国であるからこその問題で、諸外国なら問題にもならないのでしょうけど。

 ここは普通に「子供が増えて日本が元気になれば良いと思う」くらいにしておけば良かったのではないかと思います。

メディアの誘導に惑わされないように注意!

 政府を監視し報道するのがメディアの仕事です。
 これは国民主権の民主国家の根底となる重要な構図です。

 メディアは神聖視された期間が長く続き、三権分立に例えて「4つめの権力」とまで呼ばれました。それがインターネットの登場で「メディアは誰が監視するのか?」が随分と議論された経緯があります。

 メディアを監視するのは国民です。
 これまで成されてきた「読み手を誘導する切り貼り報道」「メディアの判断で報道しない自由」などは随分とネット上で検証・指摘され正されてきましたが、巧妙に手を変え品を変え根強く続けられています。

 もはや、新聞一紙だけを読んでニュースに精通する時代は終わりです。
 ネットも含めて複数ソースを比較し、なにが正しいかを判断する時代。
 報道機関に「信者」と呼ばれる人がいるようではダメなんです。

 とはいえ、人は聞きたいことが良く聞こえるように出来ていますから。
 甘い言葉に流されるのも、一般庶民というものですかね。 

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