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東京五輪の野球を福島で開催 東北と共同開催でまた金が掛かるのでは?

time 2015/09/30

東京五輪の野球を福島で開催 東北と共同開催でまた金が掛かるのでは?

 東京五輪での復活候補に決まった野球・ソフトボールの予選を福島県など東日本大震災で被災した3県で開催する計画であることが報じられました。

 まだ「候補」の段階ですが、復活が有力視される野球・ソフト。
 取らぬ狸の皮算用とならねば良いのですが。

 また、野球・ソフトの復活が決定しても、福島で予選をやるとなると各国の反応はどうなるのでしょう。国内でも、福島に日本中から観戦客が集まるのでしょうか。

 そして、原発の問題とは別に、また予算が必要なのでは?

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微妙な反応の森会長は新競技場とエンブレムでやる気減退?

 東京五輪の一部競技を東北で開催しようというのは、昨年末には舛添東京都知事が前向きな姿勢を見せるなど、以前からあって議論されていました。

 要は復興支援に五輪も一枚噛まそうという話です。

福島で五輪野球 森氏「良いんじゃない」、担当相が要望
朝日新聞 2015年9月30日

東京五組織委員会の森喜朗会長は、追加種目の候補に決まった野球・ソフトボールの予選を福島県で開催することに、前向きな考えを示した。同日会談した遠藤利明五輪担当相が同県の開催要望を伝えると、「あなたが決めることだ。良いんじゃないの」と応じた。

政府は五輪を通じ、東日本大震災からの復興を世界にアピールしたい考えで、その一環として被災3県での予選開催を目指している。

遠藤氏は記者団に、原発事故に伴う風評被害などへの懸念について「たぶん払拭してできるのではないか」と述べた

 森会長の反応がなんとも微妙です。責任の所在を明確にしたのでしょうか。
 新競技場、エンブレムと不祥事続きの影響が出ているのかも知れません。

 舛添東京都知事、森組織委員会会長が前向きな姿勢を示し、遠藤五輪担当相が推進するのですから、あとは福島が受け入れるかどうかですね。

 ただ、当然ながら五輪開催となれば金が掛かります。
 東京と国が全額持つというなら福島はウェルカムでしょうがどうでしょう?

東北開催なら「復興予算」を五輪開催費用にあてる?

 2014年末に舛添東京都知事が一部競技の東北開催に前向きな姿勢を示した時、合わせて費用については「復興予算からと発言しています。

 竹下復興担当相はこれには難色を示していましたが、舛添東京都知事に復興予算を十分に使いこなせてこなかった現状を指摘され、復興予算の使い道として「これほど良いものはない」と強調した経緯があります。

 確かに復興予算は悪質なNPOの食い物にされたり、適材適所に配分されなかったりと多くの問題が指摘されてきました。五輪開催が復興に役立つなら一理あります。

 当の福島県民や被災者の方々の理解が得られるかが大きなカギです。
 復興が主で五輪が副なら妥当ですが、五輪が主なら反発必至です。

東北開催で掛かる費用はどれほどのもの?

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 一番大きな問題は選手の滞在施設ではないかと思われます。
 野球が最後となった北京五輪を例にすると、野球の予選は7日間でした。

 出場国は8ヶ国で、毎日試合が行われます。
 主催地が東京だからといって、毎日東京近郊から往復とはいきません。

 トレーニング施設や練習場も必要になります。
 もしかしたら小さな選手村も用意するのかも知れません。

 オリンピックはアマチュアの大会が原点ですから、選手の滞在費などを軽減する目的で選手村が作られます。ホテル住まいとなれば、経費は主催者側が持つことも考えられます。

 これらは東京近郊で開催すれば掛からなかった経費でもあります。

 ただ、施設使用料やスタッフの経費などを復興予算で賄えれば、東京近郊で開催するよりは「東京の負担」は減るかも知れません。

 まさか、復興予算を財源の一部にするための東北開催?

風評被害の払拭になるか?

 遠藤五輪担当相の狙いである風評被害の払拭。
 これは、下手すると諸刃の剣です。

 日本でどれだけ安全をアピールしても、諸外国がチームを送るかは相手方が判断することです。下手にボイコットでもされて世界中に報じられたら風評被害を加速する結果となります。

 特に、中韓などは日本のイメージを悪化させる大チャンスですから、ボイコットに至らずとも福島開催に積極的にネガティブな反応を発信してくるかも知れません。韓国の場合はたとえ選手や国家が容認しても、国民が反発してネットなどで世界にネガティブ情報を発信すること間違いなしです。

 それらのマイナス面も考慮すると、福島に対する世界の見方が測れます。
 日本のアピールがどこまで信頼され受け入れられているかが問われるのです。

 とはいえ、これは心配のし過ぎというものでしょう。
 福島の隣、宮城はサッカー会場として決定していますし、これまでも代表戦の舞台となっていますから。

サッカーの予選は宮城開催で決定済みだけど?

 宮城も被災3県のひとつです。
 サッカーの予選会場として宮城スタジアムを利用することは決まっています。

 被災した翌年の2012年には、U-20女子W杯が開催されており、宮城スタジアムも会場となりました。ドイツやスイス、アメリカなどが参加しています。

 すでに国際大会での使用実績もあり、大騒ぎする問題ではありません。
 あとは「FUKUSHIMA」の名がどこまで影響するかというところでしょう。
 「チェルノブイリ」に行きたい人がいるか?というのと同じです。

あまり復興支援と関連付けない方が良いのでは?

 聖火は日本中を走ることになるでしょうし、被災地は確実に走ります。
 復興支援と五輪のカラミはそれくらいで良いのではないでしょうか。

 東京五輪は日本の安全・安心と震災からの復興をテーマにしたことで招致に成功した、という意見もありますが、それは間違いです。

 東京五輪のテーマは「スポーツ・フォー・トゥモロー」であって、具体的には「スポーツの発展のためのスポーツ後進国・途上国への支援」です。

 復興支援と掛け合わせるのはあくまで国内事情です。
 この辺のバランスは是非考えてもらいたいところです。

 やるなら、原発付近まで聖火ランナーが近付いてアピールしてみては?

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