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9時始業は「拷問のようなもの」 人類は「昼から仕事」が適している?

time 2015/09/24

9時始業は「拷問のようなもの」 人類は「昼から仕事」が適している?

 英国で体内時計は早起きに不適切だという研究結果が発表されました。
 学校やオフィスの始業時間を10時にするよう求めているそうです。

 朝が苦手なビジネスパーソンにとっては朗報とも言えるような研究結果です。
 まだ仮説だそうですが、実証実験も予定されており、証明されれば働き方が変わるきっかけになるかも?

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今の社会は「睡眠を奪われた社会」長く眠るほどいいことがある?

 まずはオックスフォード大学のフェロー、ケリー氏の主張から。

9時始業は「拷問のようなもの」 英睡眠専門家の提言が話題
J-CASTニュース 2015/9/23

「9~17時」の就業時間は、体内時計が刻む「概日リズム」とは合っておらず健康上のリスクを高めるとしており、こういった環境は「拷問のようなもの」だと説明。学校やオフィスの始業時間を10時に遅くするように求めている。

10歳から55歳の大半の人の体内時計は早起きに不適切だとして「目覚まし時計をセットするのは、起きて仕事に行く時間に自然に目覚めないから」と説明。強制的に起こされる様子を刑務所や病院に例えた。

長く眠ると「成績が10%伸びる」とも主張している。ある高校で始業時刻を8時50分から10時に遅くしたところ、全国統一試験(GCSE)で高得点を取った生徒の割合が34%から50%に上昇したという。

この仮説を実証するため、大規模な調査も予定されている。
調査は2年間にわたって行われ、2018年に結果を発表する予定だ。

 一読して、どのような感想を持たれたでしょうか。
 個人的には「腑に落ちない」と感じています。これって本当?

適切な睡眠時間は8時間、に根拠はない?

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 人間にとっての適切な睡眠時間は何時間でしょうか。
 8時間と考えている人は非常に多いそうですが、8時間に根拠はないのだそうです。

 さまざまな説がありますので列挙します。

  • 90分の倍数がレム睡眠の時間帯にあたりすっきり目覚めることができる
  • 8時間以上寝ると体力が落ちる
  • 8時間以上寝る人より、7時間程度寝る人の方が健康
  • 7時間の睡眠だと徐々に寝不足になる
  • ホルモン分泌の関係で最低でも3時間の睡眠は摂るべき
  • 日本人の平均は7時間で年々短くなっている

 これだけ見ると最適なのは「7時間30分」ですね。
 90分の倍数で7時間だと寝不足、8時間以上は寝過ぎ。
 そして日本人の平均にも近い時間です。

 ちなみに、幼児の睡眠時間は16時間ほどだそうなので除外します。

 この「7時間30分」をケリー氏の主張に当てはめるとどうなるでしょう。

人間は夜行性だったということ?

 日本の多くの企業は9時始業です。
 工場系などは8時や7時台から始まるところもあります。

 10時始業を推奨しているということは、睡眠時間が1時間延びるということ。
 平均通勤時間は都内は約1時間とされていますので、準備に1時間として、7時起床を8時起床に変えられるということです。

 そこから睡眠時間7時間30分を逆算すると、就寝時間は0時30分。
 日付が変わってから眠りにつくのが最適ということです。

 なんだか今と「大差ない」と感じてしまうのは気のせいでしょうか。

長い歴史の中、ずっと「拷問のような」生活をしていた?

 人間が暗い夜に活動するようになったのは、白熱電球が発明されてからといわれています。

 夜を照らす光は縄文時代からありました。最初は薪を燃やし、油を燃やすようになります。後に発明されるローソクは非常に高価な物で高貴な人しか持っていませんでした。

 そして白熱電球が生まれ「世界から夜が消えた」といわれるに至りました。
 それまでの人間は、一部を除いて、夜は月明かりしかなかったのです。

 当然、生活サイクルも日の出ともに起き、日の入りとともに寝ます。
 英国では夏場は日の出が7時くらい、日の入りも7時くらいです。
 日が出ている12時間が生活時間帯だったと考えて良いでしょう。

 ケリー氏の主張では、朝7時起床は「拷問のようなもの」です。
 つまり、人類は長い間、そして現在も「拷問のような」生活から脱却できていないということを意味しています。

 これは違和感があります。
 長い進化の時間があったのですから、日照時間が最適となるように適応できなかったのでしょうか。地球の自転速度など、人類誕生以降で何時間という単位で変化したことはありません。

理想的な起床時間とは?

 自然と眠くなったら寝て、目がさめれば起きる。
 これが理想的な生活であることは否定しません。

 電灯が夜通し明るく照らし、娯楽に溢れた現在の日本では、自然と眠くなるのは日付を廻った後というのは実体験からもわかります。
 そして、休日に目覚ましを掛けずに寝た場合、昼前まで寝てしまうのも実体験からわかります。

 これらを考えると、ケリー氏の主張には一理ある気がしてきます。

 いっそ、始業時間を10時といわず12時にして欲しいですね。
 それで効率アップが顕著に出れば、googleあたりが新制度に採用してくれるかも知れません。

 そもそも残業天国の日本で、フレックスなど定着するはずもなし。
 ノー残業デーのために早朝残業する人もいるとかなんとか。

 最初から始業時間を昼にすれば、終わりは終電までと決まっているのだから、日本には適した制度なのです。
 ケリー氏の実験成功を願って、昼始業社会の実現を目指しましょう。

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