ナレッジ ウォーカー 「時事散策」

安保法案「芸能界でタブー」超え主張 タブーの理由を勘違いしている?

time 2015/09/16

安保法案「芸能界でタブー」超え主張 タブーの理由を勘違いしている?

 芸能界でタブーとされてきた政治的主張ですが、安保法制が佳境を迎える中でそのタブーを破って政治的主張が目立ってきたことが報じられました。

 映画界や演劇界から反対を表明する方々が多く現れる中で、コメディアンや俳優、アイドルという、より一般庶民への露出の高い芸能人に広がって行っています。

 芸能人の政治的主張をどう見るべきでしょうか。

sponsored link
芸能界で政治的主張をする人達はいっぱいいる?

 一時話題になったのはアイドル「制服向上委員会」の「ダッ!ダッ!脱・原発の歌」などの政治色の強い歌でした。彼女らは政治に強い感心を持つことを主張しています。

 音楽家の坂本龍一さんが国会前デモに参加して「フランス革命に近いことが起ころうとしている」とコメントしたことも注目を浴びました。

 映画界は元々が反戦をテーマにすることが多く、「映画人九条の会」というのがあって監督から俳優まで多くの人達が反対を表明しています。演劇界でも「安保体制打破 新劇人会議」が創られ憲法9条を壊すなと主張しています。

 有名な芸能人では、ロンドンブーツの田村敦氏、歌手の長渕剛氏、俳優の渡辺謙氏、ダウンタウンの松本人志氏、SMAPの中居正広氏、落語家の鶴瓶氏などなど、日本中に名の知れ渡った人達が主張を繰り広げています。

B0yM5NECAAAOu-b

 参考:
 安保関連法案:「芸能界でタブー」超え主張始めたタレント
 毎日新聞 2015年09月15日

芸能界とは元々が政治的主張をする人達の集まり?

 最古の娯楽のひとつは「演劇」だったと言われています。古代ローマには巨大な劇場が設けられていたことは有名です。舞踊や音楽が宗教的儀式と密接であり、古代の宗教的儀式は政治だったことを考えれば、純粋な娯楽としては演劇が最古というのも頷けます。

 その古代から演劇は政治をテーマとした作品が多くありました。表現者にとって政治を題材にするのは伝統的なものです。これは現在の演劇界や映画界などにも受け継がれています。音楽でもロックは政治的メッセージが含まれることが多いジャンルですし、コメディにしてもブラックジョークというジャンルがあって英国では政治を絡めたジョークが溢れています。

 元々が芸能界は政治的主張を前面に押し出した「娯楽」だったと言えます。
 では、それがタブーになった理由はなんでしょう。

芸能界で政治的主張がタブーとなった理由は?

 芸能界が人気商売だからというのが理由だそうです。ファンにはさまざまな政治指向の方がいるので、芸能人が特定の政治指向を表明すると、それに反対の政治指向をもったファンが離れていってしまうというもの。

 完全に芸能界側からの理由によってタブーになっていたということです。
 昔は芸能界が政治的主張をする場と言ってもいいくらいだったのに、ファン離れを気にしてそれをタブーにしたのは、芸能の影響力が強まったことが理由です。その一番の理由はテレビの登場です。

 劇場や演芸場や映画館に足を運ばなければ見ることもなかった芸能人。いまはお茶の間でテレビをつければいつでも見ることができます。北海道のローカル芸人でも外国に住む音楽家でも、自宅にいて見ることができるわけです。これによって芸能人のファンは全国、全世界に広がり政治指向を気にする必要が出てきたわけです。

 それは同時に芸能人の影響力が飛躍的に拡大したことも意味します。
 個人的には、その影響力の大きさこそを「タブーの理由」として欲しいです。

影響力の強すぎる「一般人」である芸能人は「公人」か?

 芸能人は自らの主張がどれだけの影響力があるかを自覚すべきだと思います。それは「扇動」に繋がるからです。扇動が横行するようでは国が傾きます。

 良い例が、民主党による政権交代。あのとき日本中が首相がカップラーメンの値段が答えられないとか、大臣の絆創膏の貼り方だとか、政策や政治家の力量とは関係ないイメージだけで政権交代を行いました。結果は未曽有の大不況で名門企業が倒産の危機になり、震災や原発では判断力のなさを露呈し、1500億のお小遣いを貰っても悪びれない人が首相を務める。ひどい時代でした。

 芸能人は政治的主張の弱い庶民が自分達の判断ではなく「芸能人の判断」に依存してしまう、そんな彼らを連れ出すハーメルンの笛吹きになってしまうことを、もっと危険視して欲しいです。、

 こう主張すると「芸能人だって普通の日本国民なんだから政治のことを考えて何が悪い」という反論が聞こえてきそうですが、そこは「一般人」とは違うということ、「公人」であることを踏まえて人格者であってもらいたいです。

 「賛成・反対」を主張するのでなく「若者たちはもっと政治に目を向けるべき」とか「戦争法案には賛否両論がありもっと勉強する必要がある」といった主張をするのであれば、そんな芸能人は心から応援します。

sponsored link

down

コメントする






sponsored link

カテゴリー

アーカイブ