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国勢調査の偽サイト「調査を妨害するもの」ではなく試されているのでは?

time 2015/09/15

国勢調査の偽サイト「調査を妨害するもの」ではなく試されているのでは?

 オンラインで回答できるようになった国勢調査。さっそく偽サイトが登場したことが報じられました。

 被害報告はないものの総務省は「調査を妨害するもの」としてプロバイダーに削除要請しました。現在は削除されています。

 この偽サイトは悪質というよりは「ジョークサイト」に類するもの。当の総務省が即応するのは当然として、マイナンバーやネット選挙など公的機関の根幹部分にネット利用が拡大していく流れがある中で、政府の対応力が問われることになりそうです。

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総務省はおかんむり?「国民の不安をあおる行為」

 すでに削除されてしまった偽サイト。どのようサイトだったのかは下記の記事が詳しく説明しています。

国勢調査、さっそく偽サイト 画像に「偽物だよ!」総務省が削除要請
withnews 9月14日(月)16時58分

アドレスの一部を変えると偽サイトに飛ぶというもの。画像ファイルが貼られただけの簡単なものですが「調査を妨害するもの」として、総務省は削除要請を出す事態になっています。

画像は別サイトへのリンクになっており、クリックすると「このサイトは偽サイトです。気をつけて下さい。正しいサイトは下記です。」というページに飛びました。

ページに記されたURLをクリックすると、正しいページに戻る仕組みになっていました。

 画像を貼り付けただけの偽サイト。しかも注意喚起した後に正しいサイトへ飛ばしてくれる。いわゆる「ネタサイト」というもの。これは試されていますね。

担当者は「被害の報告はないが、バナーなどは総務省のものを勝手に使っている点でも問題。国民の不安をあおる行為で、調査を妨害しておりすぐに対応した」と説明しています。

 総務省は怒っています。フィッシングなどの凶悪犯罪な偽サイトでないのに「国民の不安を煽る」「調査を妨害している」と少々過剰反応な気も。

国民が見ているのは国勢調査ではない?

 確かに不安は煽られた方もいるでしょうし、調査の妨害にもなっています。総務省としても国勢調査の回答率を上げたい、そのためにネット環境を整備して満を持して実施したオンライン調査。邪魔をされては堪らないのもわかります。

 しかし、国民が欲しいコメントはそれではありません。
 「想定内のことです。厳粛に、すみやかに対応します。」
 「偽サイトは担当者が随時チェックして対応しています。万一みなさんが発見した際にはすみやかにご連絡ください」
 まさに「不安を打ち消す」ような言葉が欲しいのに「不安を煽る」とコメントしたのでは不安を煽るだけです。

 先日、マイナンバー法案が成立した際にも国民が一番不安視しているのは「データ流出」だということがさんざんに報道されました。データの流出経路はなにも公官庁に誰かが侵入してポータブルなメモリ媒体に抜き取るということだけではありません。偽サイトから自分達で入力してしまうこともあるのです。

 今回のようなジョークサイトならまだしも、本当の悪質なサイトだったらどうなるのか?国勢調査のオンライン化からはそんな「データ流出リスク」に対して政府がどのような対策を取るかが試されているわけです。

ぜひとも「想定内」と言って欲しい?

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 政府の担当局が慌てふためくようでは国民の不安を煽るばかり。ここはかつてのホリエモンばりに「想定内です」と言いきって欲しいですし、本当に想定内であって欲しいです。

 ネットから入力する情報が個人情報であれば、価値があるものであるほどに、それを抜き取ろうとする輩は沸いてきます。今回のようなジョークでは済まないわけです。だからこそ、当然それは想定されていて、未然に防ぐ策もあり、防ぎきれない事案には速やかに対応するマニュアルも整備されている。そういうことをしっかりと説明して欲しいです。

 そうして「想定内」であることが国民に知れれば安心してオンラインで国勢調査に回答できます。

 ぜひとも10年ぶりに「想定内」が流行語大賞になり総務省が受賞するという快挙を成し遂げて頂きたい。そうすればその偽サイトは結果的に「調査を促進するもの」になるかも知れません。

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