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米国の小学校 男女別トイレを段階的廃止 実はジェンダーフリーに逆行?

time 2015/09/13

米国の小学校 男女別トイレを段階的廃止 実はジェンダーフリーに逆行?

 米サンフランシスコの小学校で男女別トイレを廃止すると報道がありました。
 トランスジェンダーの処遇改善が目的だそうです。

男女別トイレを段階的廃止、米サンフランシスコの小学校
AFP 2015年09月12日 19:42 発信地:ロサンゼルス/米国

男女別トイレの廃止は、男女どちらの性にも合致しない生徒が8人いることを認識しての措置だと述べ「生徒全員に安心感を持ってもらいたいだけではなく、全員が一様に平等であることを理解してもらいたいとの狙いもある。生徒たちに貴重な教訓を教える機会だ」と語った。

多くの学校で性別分けのないトイレが導入されているが、男女別のトイレをなくしたところは少なく、この問題の論争は続いている。

 「性別分けのないトイレ」というのは、車椅子のマークでお馴染みの多目的トイレのこと。アメリカでは障害者のシンボルマークである車椅子だけでなく、トランスジェンダーのマークも並べているようです。

 男女別トイレ廃止はトランスジェンダーのニーズに応えたものとはいいますが、これは行き過ぎたジェンダーフリーの例として挙げられる「社会的に必然性のある区別」に反するものとする意見もあります。その辺りが論争になっているのでしょう。

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トランスジェンダーはジェンダーフリーな存在なのか?

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 トランスジェンダーとは、生物学的な性別と性自認が異なっている人のことです。例えば、身体は男性だけど自らを女性だと認識している人が該当します。

 レズ、ゲイ、バイと異なるのは恋愛感情に限ってないということ。部分的に異なる人も含むそうで、恋愛感情の部分だけがトランスジェンダーの人がレズ、ゲイ、バイと言えなくもないです。そして、性自認は決して男女に限らず「その他」もあるとか。Xジェンダーと呼ぶそうです。

 トランスジェンダーは生物学的な性別でなく、性自認に適った社会的役割や慣習に沿いたいと考えている人達です。いわゆる「男らしさ」「女らしさ」、性差による特権を傍受し性差別も甘受し、性自認している性別で扱って欲しいということです。

 これって実はジェンダーフリーと逆行しているのでは?

誤解の多い「ジェンダーフリー」はすでに廃止された用語?

 ジェンダーフリーは諸外国でも国連でも使われていない英語です。それが故に和製英語と思われがちですが、正確には「時代遅れの英語」だそうで、それを日本に持ち込んで広めたために日本でしか通用しない英語になってしまいました。

 現在では日本政府も「ジェンダーフリー」という言葉は使用しておらず、地方公共団体にも使わないことを促しています。理由は、誤解が頻発してジェンダーフリー論争が大混乱に陥り、本来の意図を逸脱してしまったからです。

 ちなみに、自民党と民主党は「ジェンダーフリー」を使用しない方針ですが、共産党はそれに反発しています。共産党政権になったら日本政府は再び「ジェンダーフリー」を使うかも知れません。

 その混乱の種のひとつが「ジェンダーフリーは伝統的価値観を否定するものか?」という点。そして「社会的に必然性のある区別は認められるか」という点です。

 つまり、「男らしさ」「女らしさ」、「トイレ」や「更衣室」の男女別、これらが一部のジェンダーフリー賛成派によって否定する主張がなされたことで反対派が「社会的差別の枠を逸脱している」と大反発し、それを賛成派はジェンダーフリーに消極的であると受け取り「男尊女卑」「女性蔑視」と反発する。そんな言い掛かりに近い状態になってしまったのです。

 クラス名簿の男女混合や運動会競技の男女混合はすでに実施されていますが、クラス名簿は利便性の観点から、運動会は性教育の観点から、やりすぎだとする意見は多くあり、もしも日本で男女別トイレを廃止するとしたらどのような反応があるかは推して知るべしです。

 遠いアメリカでこの議論がどう深められるのか注目です。未来の日本の姿が見えるかも知れません。

日本のジェンダー教育は進んでいる?

 日本は女性の管理職が少ないとか議員数が少ないなどを理由に、女性の社会進出が遅れている国とみなされています。しかし、ジェンダー教育は他国より進んでいるようです。

 2003年の日米中韓の高校生に対して行われた調査では「男は男らしくすべき」と考える男子は他国が6割以上なのに対して日本は5割以下、「女は女らしくすべき」と考える女子は2割強でこちらも4ヶ国中最下位です。つまり、日本の高校生は米中韓に比べて「男らしさ」「女らしさ」に捉われない価値観をもっているということです。彼らは2015年の現在では30歳前後、社会の中核を担う立場になりつつあります。

 ちなみに、2006年の文部省の調査では、体育時の着替えを男女同室で行なう高校は1.12%あったそうで、各教育委員会に是正を求めたそうです。高校は日本全国で5,000校ほどなので、約50校で男女同室での着替えをしていたことになります。

 思えば、男女別トイレ廃止とは言いますが、小規模な飲食店では男女別トイレがないケースは多いです。もちろんスペースがないのが理由でしょうが、これに対して強い反対意見や反発は聞いたことがありません。すでに男女別トイレ廃止を受け入れる下地は十分に整っているということ?

 日本は65歳以上が25%を占める超高齢化社会です。あと数十年して世代交代が一気に進めば、ジェンダー問題などはすべて解決してしまうのかも知れません。

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コメント

  • Kewl you should come up with that. Exellcent!

    by Kiana €2016年6月19日 19:41

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