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酒・たばこ18歳解禁提言は撤回 見た目は子供、頭脳は大人?

time 2015/09/11

酒・たばこ18歳解禁提言は撤回 見た目は子供、頭脳は大人?

 成人年齢を18歳に引き下げる問題について、飲酒や喫煙も18歳から認める方針で検討していた自民党は、解禁容認を撤回しました。

公営ギャンブルも見送り 18歳から酒・たばこ、自民案両論併記
朝日新聞デジタル 2015年9月11日05時00分

解禁を容認する当初案を撤回し、両論併記にとどめる提言案をまとめた。党内外から猛反発を受け、公営ギャンブルができる年齢の引き下げも見送った。

「引き続き社会的なコンセンサスが得られるよう、国民にも広く意見を聞きつつ、医学的見地や社会的影響について慎重な検討を加える」とした。

 すでに選挙権は18歳に引き下げられることが決定しています。つまり自らの政治信条を持ち、それを実現してくれる代議士を選択する能力を有していると判断したわけです。

 しかし酒・たばこはダメだと。医学的見地や社会的影響を見極めるということ。つまり身体的に酒やたばこを摂取できるほど成長していないということ。

 身体は子供、頭脳は大人って、どこぞの名探偵のような話です。

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脳の発達は20歳頃に完成する?

 酒・たばこに大反対しているのは日本医師会です。「医療の専門家団体として容認しがたい」として撤回を求めていました。日本医師会といえば古くからの自民党の支持団体。民主党政権のときに一端は離れたものの、関係は改善されつつあるとされています。日本医師会の意見は自民党としては無視しずらいのでしょう。

 脳の発達は老齢になっても続きますが、いわゆる成長という意味の完成は20歳頃とされています。それが18歳引き下げに反対する根拠です。これまで「20歳で成人」と一律になっていましたが、ちゃんと理由があったわけです。

 しかし、諸外国では18歳成人の方が多いのも事実。脳卒中などの発症率が他国の方が多いという裏付けがあるとわかりやすいのですが。そういうデータは提示されたわけではないようです。

18歳引き下げに反対する人達

 今回の提言では公営ギャンブルも撤回されました。これは国民の理解が得られないと判断した点が大きいと思われます。国民の8割は18歳を十分な大人として認めていません。酒・たばこはまだしもギャンブルはとても認められないということです。

 18歳引き下げ検討は他にもあります。少年法もそのひとつ。しかし、こちらは日本弁護士連合会が反対しています。こちらは脳の発達のような具体的な反対ではなく「若年者が立ち直りに向けた十分な処遇を受けられないまま放置されることとなる」という指摘ですから、なぜ20歳はOKで18歳はNGなのか?の説明にはなっていません。

 このままでは選挙権だけ与えて大人扱いして、その他は制限というおかしな事態になってしまいます。

18歳解禁と20歳解禁が混在することのデメリットは?

 選挙権は18歳まで引き下げられましたが、陪審員制度の適用は見送られて20歳のままとなっています。すでに18歳からと20歳からの制度が混在することが決まっています。

 これは国民にとっては非常にわかりづらいことです。これまで20歳を越えることで多くの権利が与えられたのが、18歳はこれとこれ、20歳はこれとこれって2段階になるわけですから。

 成人年齢を何歳とみるかという根本の部分にも影響が出ます。成人年齢18歳となれば民間でも親の承諾なしで借金したりカードを作ったりということが可能になるわけです。法律がばらばらだから個別に検討するのは仕方ないにしても大方針の部分はしっかりしないと混乱を招くだけになってしまいます。

個人的に思うこと

 18歳は酒・たばこには早いですし、高校生の卒業時点でもまだ17歳の卒業生がいるわけです。結果的に現在の大学生が未成年でも飲酒するように、それが高校生に引き下がるだけだと思います。ギャンブルも現実的に18歳といえば親の扶養がほとんど、そんな身分でギャンブル解禁など不要です。

 しかし、すでに選挙権が18歳から与えられることは決定しています。歴史的に見て、選挙権を有するということの意味は非常に重いものでした。それは決して未熟な者に与えて良いものではありません。

 ここはすぱっと現在の20歳で出来ること、出来ないことのすべてを18歳に引き下げてはどうでしょう。民主国家における選挙権は最大の権利ですから、それを有するなら十分な判断ができる大人と看做すべきです。

 でも、本当は選挙権もどうかと思うんですよね。決まったことだから仕方ないですけど。SEALDsとか見てると「まだ早いよ」って思ってしまうのです。国民の8割の気持ちも良くわかります。

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