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歴代総理5人が「総理の資格なし」 歴代総理はどんな人達?

time 2015/08/14

歴代総理5人が「総理の資格なし」 歴代総理はどんな人達?

 元記者らが歴代首相に安倍総理への提言を要請したという記事がありました。

「総理の資格ない」 歴代5人、安倍首相に提言
 新聞社や放送局の元記者ら約50人でつくる「歴代首相に安倍首相への提言を要請するマスコミOBの会」は11日、歴代首相5人の提言を公表した。安全保障関連法案の成立を目指す安倍首相を「立憲主義に反し、民主主義国の首相としての資格はない」(菅直人氏)などと批判している。

 同会によると、7月に首相経験者12人に要請文を送り、菅氏のほか細川護煕、羽田孜、村山富市、鳩山由紀夫の4氏が応じた。提言は首相官邸に郵送する。

                    産経新聞 2015.8.11 23:09

 提言に応じたの5人の歴代総理。
 元記者らも引っ込められなくなってしまったのではないでしょうか。

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12人の歴代総理とは?

 12人の歴代総理は、存命の元総理全員になります。
 古くは1982年から5年間総理を務めた中曽根さん。
 新しくは、前総理の野田さんまで。

 80年代後半からは短命政権が連続している状況でした。
 世界の国家主席でも高齢の傾向がある日本でありながら、存命している
元総理が12人もいるというのは、それだけ総理がコロコロ変わった結果です。

 12人の元総理の所属政党(当時)と任期は下記の通りです。

 中曽根康弘 自民党   5年
 海部俊樹  自民党   2年3ヵ月

 細川護熙  日本新党  9ヵ月
 羽田孜   新生党   2ヵ月
 村山富市  社会党   1年6ヶ月

 森喜朗   自民党   1年1ヵ月
 小泉純一郎 自民党   5年5ヵ月
 福田康夫  自民党   1年
 麻生太郎  自民党   1年

 鳩山由紀夫 民主党   9ヵ月
 菅直人   民主党   1年3ヵ月
 野田佳彦  民主党   1年4ヵ月

提言に応じた歴代総理の評価は?

 提言に応じた5人の元総理、いずれも長期政権は構築できませんでした。
 一番長く在任したのは、村山さんの1年半、逆に短命は羽田さんの2ヵ月。

 細川さんが1955年以来の非自民党政権の総理大臣でした。
 いわゆる「55年体制の崩壊」によって総理に就任しました。
 続く羽田さんも非自民系。

 長かった自民政権で作り上げた55年体制という強固な体制。
 これを打開すべく政治改革を掲げて「崩壊」へとつなげた夢の政権でした。

 小選挙区導入など一定の成果を上げるも内部分裂であっさり崩壊。
 2代合わせても1年に満たない短命政権で夢のまま終わりました。

 続く村山さんは「村山談話」で有名な眉毛がトレードマークの方。
 自社さ連立政権の第2党の党首で、立場はかなり弱い状態でした。

 在任中に阪神大震災があり、自衛隊への出動要請など初動の遅れの原因となり
それを以て今でも最悪の総理に挙げる声も聞かれます。
 庶民の立場では政策より災害対策の方が重要という意見も理解できます。

 鳩山さんはお小遣いを1500万円もらって「気付かなかった」と言った人。
 沖縄の基地問題を泥沼化させた張本人ということで悪評が高いです。
 最近も韓国で土下座謝罪したなど、まだまだ活発に国益を損ねています。

 菅さんは発足から1ヵ月で支持率20%以上の下落を記録します。
 東日本大震災での対応が問題視されました。

単純に非自民党政権の総理が並んだだけでは?

 提言の応じた5人の元総理は、みな自民党の所属ではありません。
 時代は違いますが、現在の安倍政権からすれば野党に属する方々です。
 そんな彼らが「総理の資格なし」ということに意味はあるのでしょうか。

 「なんでも反対」の民主党だった鳩山さんや現役の菅さん。
 彼らが安倍政権を支持する発言をするわけがなく、当然の反応です。

 また70年談話で対立している村山さんも安倍支持ではないのは明白。
 細川さんも先の選挙では小泉元総理と組んで反原発を表明しました。

 いずれも反安倍は明確な元総理の方々。
 彼らが改めて提言することに意味があるとは考えづらいです。

元記者の思惑に乗らなかった?小泉元総理

 企画を考えた元記者に、狙いの元総理がいたことは想像に難くありません。
 その第1位は、小泉元総理でしょう。

 先の選挙で反原発を掲げて、推進派の安倍政権とは対立しています。
 また70年談話でも「談話は必要なし」と釘をさす発言をしています。
 かつての小泉-安倍の蜜月は過去の話で、対立軸にいるのは明白です。

 そして当人もいまだに人気、子息の進次郎さんも人気。
 そんな小泉さんが「総理の資格なし」と提言すればビッグニュースです。

 もちろん、政権への直接的な打撃はありません。
 反安倍派お得意のイメージ戦略で「なんとなくダメ」という雰囲気作りです。

 しかし、小泉さんは元記者の思惑に乗らず要請に応えませんでした。

元記者も予想外だった?要請に応じなかった野田元総理

 また、野田さんが要請に応じなかったのは予想外だったでしょう。
 現役の民主党議員である野田さんは立場は反安倍で明確だからです。

 民主党内閣の中でも比較的まともだった野田内閣。
 野田さんが応じず、菅さんや鳩山さんの名前が出てくるという状況。
 これでは、元記者の狙いも逆効果になってしまったのではないかと思います。

提言に応じた5人の元総理では滑稽にしか見えない件

 他にも、談話問題で口出しがあった中曽根さんや、失言の多い森さんなど、
「もしかしたら乗ってくるかも」という狙いがあったと思われます。
 しかし、それらはすべて空振りに終わりました。

 そこで残った5人はいずれも短命政権で賞賛より批判が多い元総理たち。
 彼らには「資格なし」と言える資格があるのか?と逆に問いたいです。

 すっかり骨抜きになった総理への提言ですが、元総理に要請して応じられた
方々がいる以上、元記者も引くわけにはいかなくなったのでしょう。
 傍目にはコメディのようなニュースになってしまいました。

「元総理」の重みとは?

 「元総理」の発言が滑稽に映るのは国内の話で、海外ではそうもいきません。
 「元国家元首」となれば、現在の国家元首の全権代理に選ばれるケースもあり、
その存在感は国家元首に次ぐとする国もあるのです。

 アメリカでは退任した大統領も儀礼上は大統領として接遇されます。
 呼称も「プレジデント」となります。

 そう考えると、政権交代があるとはいえ国家元首が平然と現役元首に向かって
「資格なし」と断じるのは、海外ではどう映るのでしょうか。

 本来は「国益」という共通の目的があり、方法論として政策がそれぞれにあり、
それが政党という党派を生むはずです。
 目的においては共通なのですから、互いにリスペクトがあってもいいもの。

 しかし、日本の特に野党は党利党略が目的になっているように見えます。
 政策より政局を優先する野党と、それに属するかつての総理たち。
 日本では「元総理」の価値はまったくないことを世界に発信したいところです。

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