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原爆の日に思うこと② 原爆投下は正当か不当か、日米の意識は逆転する?

time 2015/08/06

原爆の日に思うこと② 原爆投下は正当か不当か、日米の意識は逆転する?

 日本ではかつて、原爆投下を「不当」と考える人が圧倒的でした。
 それが、今年の調査ではどちらも4割台と拮抗します。

 対して、アメリカでは若い人ほど「不当」と考える人が多くなります。
 そもそも「正当」と「不当」とはどういうことなのでしょうか。

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 ⇒原爆の日に思うこと① 原爆投下は正当か不当か、アメリカ人の意識は?

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実は原爆投下は日本に向けたわけではなかった?

 象徴的な一面を互いに言い合っている状況であり、現実はもっと複雑です。
 アメリカは「日本人の被害を留めた」と言いますが、実際は逆です。
 当然ですがアメリカが抑えたかったのは、アメリカの被害です。

 アメリカは第二次世界大戦に参戦する気はありませんでした。
 アメリカはモンロー主義といって、欧州に不干渉という考えがありました。
 それを政府が国民の反対を押し切る形で、欧州に軍隊を派遣しました。

 そのため、日米開戦も当然ながら米国民は乗り気ではありませんでした。
 しかし、真珠湾奇襲攻撃があり、国民が盛り上がり戦争へ突入します。
 これが、真珠湾の奇襲は米国政府の陰謀とされる所以です。

 戦争が続けば犠牲者数は増えていきます。
 それに伴って反戦ムードはどんどん高まっていきます。
 沖縄戦に続いて、数十万の死者が予想される本土決戦は避けたかったのです。

 さらにはロシアの存在もありました。
 連合国の一員とはいえ、共産勢力ですから潜在的には敵対しています。
 ロシアは日本の保護国だった満州と領土を接しています。
 少しでも有利な形で対日戦を終わらせなければいけません。

 そしてアメリカには全世界で唯一の最強兵器を完成させていました。
 その存在は、世界でアメリカを優位に立たせることは間違いありません。

 原爆は日本に投下され、日本は降伏しました。
 しかし、原爆に恐れ慄いたのは次の覇権を狙う連合国の国々だったのです。

なぜ日本で「正当」が増え、米国で「不当」が増えるのか?

 この状況は非常に興味深いですが、解答は容易に見えません。
 ひとつ言えるのは、教育が影響しているのは間違いないことです。

 日本は被害国ですから、時と共に被害者は減っていきます。
 それが「正当」とする人が増えた傾向の一因だと思います。

 しかし、日本の原爆教育は世界でもトップレベルに重厚です。
 決して、原爆に肯定的な教育はしていないので辻褄が合いません。

 対して米国はか外国ですから時と共に加害者は減って行きます。
 それが客観的に「不当」と見れる人を増やした傾向の一因でしょう。
 ただ、それは「本来は不当」だという前提の話です。

 この議論はまだ決着が見えるほど一方的な状況ではありません。

 将来的には、日本人が原爆投下の「正当」を訴え、米国人が「不当」を
訴えるという逆転現象に陥るのかも知れません。

 果たして、原爆投下は「正当」か「不当」か?
 未来の人達はなんと答えるのでしょう。

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