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安倍談話を巡る狂騒 その1 談話とは?何が争点なの?

time 2015/07/24

安倍談話を巡る狂騒 その1 談話とは?何が争点なの?

 安倍首相が来月出す「安倍談話」を巡る動きが盛り上がりを見せています。
 争点になっているのは、文言と閣議決定です。

 戦後70年談話、通称安倍談話は「21世紀構想懇談会」で検討されています。
 この有識者会議は、先日「謝罪」は必要ないという認識を示しました。
 また「侵略」を明記すべきとするものの、るかは首相判断に任すとしています。

 民主党は野党の意見も聞くよう求めるが、首相は否定的。
 中国が「おわび」などの文言の盛り込み工作を要求していることが判明。
 韓国も主要新聞の社説に「植民地」の文言がないと受け入れられないと公表。

 「安倍政権の観点で出す」とする首相に対し、国内外の外野が大騒ぎです。

 そもそも談話とは何でしょうか。
 河野談話や村山談話が有名ですが、どのような扱いなのでしょうか。
 来月やってくる「談話狂騒曲」を先取りします。

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談話は個人的見解、でも「閣議決定」すれば事情が変わる

 政府が発表する談話とは総理大臣談話だけでなく、各大臣の談話もあります。
 有名な「河野談話」は内閣官房長官の談話であり、総理大臣は関係ありません。

 談話は国会審議に掛けることもほぼないので、国務大臣の見解に過ぎません。
 法的根拠もなく、強制力も拘束力も有していないのです。

 とはいえ、河野談話や村山談話は今も語り継がれ、問題化しています。
 この2つの談話はそれぞれに事情が異なります。
 まずは村山談話から。河野談話については、後々に解説します。

 政権が交代すれば必ず「村山談話を継承するか?」と問うのは恒例行事です。
 なぜ強制力も拘束力もない談話が、20年経った今でも語られるのか。
 それは村山談話が「閣議決定」されているからです。

第一の争点は安倍談話を「閣議決定」するかどうか

 閣議決定というのは、全大臣による会議の決定ということです。
 つまり、政府の決定。内閣の決定。行政府の決定ということです。

 閣議決定したことは「原則としてその後の内閣に及ぶ」とされています。
 つまり、20年前に閣議決定した村山談話は今の内閣にも及んでいるのです。
 もし、過去の閣議決定を覆したいのなら、新たな閣議決定で上書きが必要です。

 そこで、安倍首相は村山談話を上書きするのではないか?と騒がれています。
 上書きするためには、閣議決定が必要になります。

 ところが、6月末に閣議決定を見送る新聞記事が出ました。

 
 「個人の談話」あえて選択 安倍首相、閣議決定見送りへ 村山談話「上書き」せず

安倍晋三首相は、今夏に出す戦後70年の「安倍談話」を閣議決定しない意向を固めた。政府の公式見解となる「首相談話」ではなく、あえて首相個人の「首相の談話」と位置づけることで、閣議決定された戦後50年の村山談話や戦後60年の小泉談話の上書きはしないとの姿勢を示す。

 菅官房長官は質問を受け「まだ何も決まっていない」と回答しています。
 これが政府の公式見解ですが「閣議決定」が争点になっているということです。

 「閣議決定」して「上書き」すれば、後々まで安倍談話は影響を及ぼします。

第2の争点は文言「侵略」「植民地」「お詫び」

 安倍談話は歴史観を表明する内容になることは間違いありません。
 日本政府の歴史認識は1995年の村山談話が継承され続けています。
 2005年には小泉談話がありましたが、村山談話を継承する内容でした。

 戦後50年の村山談話、戦後60年の小泉談話、そして今年は戦後70年です。
 過去の談話では「侵略」「植民地」「お詫び」の文言は含まれていました。
 この文言を安倍談話でも使うのかが争点になっています。

 「侵略」は中国向けの文言です。
 「植民地」は韓国向けの文言です。

 「侵略」だけだと植民地だった朝鮮は対象外になり韓国は大騒ぎします。
 「植民地」だけだと侵略を受けた中国は納得しません。

 これらが中韓から「盛り込め」と要求される理由です。
 「この文言がないと反日が抑えられない」という警告でしょうか。

 中国は株暴落で国民の不満が高まっており、暴動は避けたいのでしょう。
 韓国も冷え切った日韓問題のトドメとはしたくないでしょう
 そういう意味では、首相談話は周辺国を巻き込む一大事です。

⇒その2 村山談話と小泉談話の狂騒

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コメント

  • Mighty useful. Make no mistake, I apetrciape it.

    by Marnie €2016年6月19日 15:55

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