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冥王星と衛星たちの名前がかっこいい! 星の名となった神々の話

time 2015/07/15

冥王星と衛星たちの名前がかっこいい! 星の名となった神々の話

 探査機ニューホライズンズによる、史上初の冥王星探査が行われています。
 この探査により冥王星だけでなく、その衛星のこともわかってきました。

 冥王星は1930年に発見されたものの、未知の星でした。
 当時の望遠鏡の精度では、遠過ぎて詳しいことがわからなかったのです。
 長らく衛星はカロンひとつと考えられていましたが、2005年に2つ、
2011年、2012年にひとつずつ、みつかりました。

 冥王星は月よりも小さい準惑星ながら、5つの衛星を擁しているのです。
 この冥王星の衛星たちの名前は、2013年に最新の2つの衛星が命名され、
つい最近である2年前に出揃ったのです。

 冥王星の話は以前の記事に任せるとして、星の名前の話をします。

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この世とあの世を分ける川と渡し守

 冥王星「Pluto」はローマ神話の冥府の王のことです。
 これは11歳の幼女が名付け親となっていますが、冥王星探索の支援者だった、
パーシバル・ローウェルの頭文字と絡めた名前になっています。

 第1衛星であるカロンは、冥府の川の渡し守カローンから付けられました。
 カロン「Charon」は発見者の妻シャーリーンの愛称「char」に絡めた名付けと
なっており、英語圏では「シャーローン」と発音したりします。

 最新の衛星はステュクスで、これは冥府の川を神格化した女神です。
 生者の世界と死者の世界を分ける川で、三途の川と似ています。
 ちなみに、アキレスが不死身になるために浸かったのはこの川の水です。

003[1]1

Joachim Patinir 『ステュクス川を渡るカロン』

探査機ニューホライズンズにちなんだ名前

 衛星ヒドラ。ギリシャ神話の蛇の化物ヒュドラーから命名されました。
 巨大な胴体に9つの首は切落としてもすぐに生えてくるという化物。
 ヘラクレスの冒険において登場します。

 ヒドラと一緒に発見された衛星ニクス。ギリシャ神話の夜の女神です。
 本来はニュクス「Nyx」ですが、同名の小惑星があるので「Nix」となりました。
 ニクスはエジプト神話でニュクスにあたる神です。
 ローマ神話、ギリシャ神話に続いて、エジプト神話も登場してきました。

 この2つの衛星は探査機ニュー・ホライズンズのNとHを絡めた名前です。

有名な地獄の番犬ケルベロス

 衛星ケルベロス。有名な冥府の入口を守護する番犬です。
 ちなみに、ヒドラとは兄弟にあたり、ケルベロスは♂、ヒドラは♀です。
 説によっては、ヒドラも冥府を守る怪物とされています。

冥王星を取り巻くフォーメーション

 冥府の王を中心に、強大な夜の女神がいる。
 生と死を分ける川と渡し守がいて、番犬や守護獣が見張っている。
 ファンタジーなフォーメーションが組めそうなメンバーです。

 冥王星の位置的にも、海王星以内と分かれてカイパーベルトという、
小惑星地帯をを形成しています。
 また、長らくその遠さから観測不能だったエリアで闇の世界でした。
 生と死を分ける川があるならば、冥王星と海王星の間はそれに相応しいです。

 fig4-1

 ちなみに、ベトナムでは冥王星を閻王星と訳します。
 冥府の王を冥王ではなく、閻魔大王としたわけです。
 ローマにギリシャにエジプト神話。閻魔大王が加わっても遜色ないですね。

冥王星が別の名前だったら

 「Pluto」の名付け時には有力候補が他にもありました。
 クロノス「Kronos」とミネルヴァ「Minerva」です。

 クロノスはギリシャ神話の農耕の神。農王星では冴えないですね。
 一時期、地上を統べた神でもあったので、地王星もいいかも知れません。
 天王星、海王星、地王星なら、陸海空のようでぴったりです。

 ミネルヴァは知恵の女神です。知王星…。
 なんだか北斗の拳の登場人物のようになってきてしまいました。

 最近は太陽系外惑星が続々と発見されています。
 国際天文学連合が名前を募集しています。この機会にぜひ!
 期限は7月17日まで延長!

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