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ギリシャ・デフォルト危機 すぐわかる酒席の話題にできるまとめ

time 2015/06/30

ギリシャ・デフォルト危機 すぐわかる酒席の話題にできるまとめ

 いよいよサッカー・ロシアW杯に向けて、アジア予選が始まりました。
 先日は、格下のシンガポール相手にまさかのスコアレスドロー。
 ガチガチに引いて守るシンガポールに、見所は敵GKのファインプレー。
 点が入らない展開に、前回W杯のギリシャ戦を思い出した方も少なくないでしょう。

 そこから「そういえばギリシャって言えば…」と話が広がる可能性は大いにあります。
 ギリシャ経済は銀行業務が停止し大混乱。
 でも、経済問題、それも外国の経済なんて難しくてよくわらからない。

 そんな貴方に、いまさら「よくわからないとは言えない」ギリシャ問題。
 ちょっとした小ネタも含めて、居酒屋談議に花が咲くレベルでまとめます。

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※この記事は2015年6月30日に書いています。

本当に簡単に概要を説明すると

 ギリシャが借金を返せなくなりました。
 これまでも借金まみれで、返済日がくれば借りて返すという火の車。
 それがいよいよ限界点に近付いて、返済ができなくなりました。
 返済ができなければデフォルトとなります。

 実は借金額はたいしたことがないです。
 かのリーマンショックに比べれば、ギリシャの国家債務など小額です。
 ギリシャのデフォルトが世界不況の直接原因になるわけではありません。

 ギリシャがこれを機にEUを離脱するかも知れないのが問題です。
 EUにはスペインやイタリアなど、財政が厳しい国は他にもあります。
 これらの国も緊縮経済で必死に財政再建を実施しています。

 そこにギリシャがデフォルトからのEU離脱という「前例」を作ると困るのです。
 他の財政が厳しい国々も同じことをするかも知れません。
 最悪はEU崩壊というシナリオも描けるのです。

 ギリシャは数年に渡る厳しい緊縮経済に不満が高まっています。
 今後も財政支援を受けつつ緊縮経済を継続するか、EUを離脱して独自で再建を目指すか。
 EUを脱退するということはユーロ圏からの離脱を意味します。
 ギリシャは独自通貨のドラクマに再び戻ることになるでしょう。
 その分岐点となる国民投票を7月5日に行う予定です。

 ギリシャは1月の総選挙で反緊縮政策を掲げる急進左派連合が勝利しました。
 少なくともその時点では、世論は反緊縮です。

 ギリシャに出資して財政を支える側は、デフォルトを避けたいです。
 そのため、緊縮経済を条件に財政支援してきましたが、世論を踏まえて緩和した条件での財政支援に変更する可能性があります。

 この辺りが、ここ数週間のギリシャ問題のみどころになります。

 

そもそも事の発端は6年前の粉飾決算

 始まりは2009年に政権交代したところ粉飾が明るみに出ました。
 財政赤字はGDP比5%と報告されていましたが、それが12.7%だとわかりました。
 これにより他の国も危ないのではないかと不安が広がり、世界同時株安までいきます。

 EUはIMFと連携してギリシャへの融資を行います。
 2010年に第一次支援(総額1100億ユーロ)、また2012年に第二次支援(総額1300億ユーロ)が決定されました。

 ギリシャは融資を受ける代わりに、財政赤字の削減を約束します。
 増税や公務員削減、公共サービスのカットなど緊縮を進めます。
 ところが、ギリシャ国民はこれに反発してデモやストライキを起こします。

 そして2015年1月の選挙で、反緊縮を掲げる政党が勝利しました。
 そして、新たな経済支援策や債務返済についてEUやIMFと協議を重ねました。
 改善しない財政に緊縮を強めるよう要求するEU・IMFと、緊縮を緩めようとするギリシャとが合意できるはずもなく、いよいよデフォルトが現実味を帯びてきたというわけです。

 

デフォルト自体はたいした話ではない

 デフォルトした国は過去に多くあります。
 1999年にはロシアが、2001年にアルゼンチンがデフォルトしています。
 経済的小国を加えたら有名なジンバブエなどいくつもあります。
 ちなみに、日本とドイツも終戦直後にデフォルトしています。

 ギリシャは実はデフォルトを常習的に行っている国です。
 ギリシャは割合で言えば2年に1度は破綻しているのです。

 今回は事情が違うのがユーロを導入しているということ。
 それが話を大きくしているのです。

 

日本がデフォルトする可能性は?

 よくギリシャ問題で「日本は大丈夫か?」と関連付けるケースがありますがどうでしょうか。
 ギリシャの政府総債務残高(対GDP比)は世界2位です。
 では、1位はどこの国なのか?
 それは日本です。

 日本   233.8
 ギリシャ 172.7

 [主要国]
 イタリア 149.2
 フランス 117.4
 アメリカ 110.1
 イギリス  97.6
 ドイツ   75.8

 GDP比でギリシャよりも債務残高が高いです。
 それも、他の主要国の倍の値です。

 しかし、日本がデフォルトする可能性はまずないと言えます。
 日本の債務はほとんどが内債なのでリスクが低いのです。
 

ギリシャから学ぶこと

 今回の事件で学ぶべきは日本のデフォルトの問題ではありません。
 アジアでも一時期、統一通貨を作ろうという動きがありました。

 ギリシャのデフォルトも、独自通貨であれば問題にならかったでしょう。
 アイスランドが破綻したときも、債務額の小ささもありましたが独自通貨だったことで大きな問題にはなりませんでした。

 ユーロ圏内では為替がないので、国家間の景気の流動を別の力学で調整する必要があります。
 今回はその力学が大国からの支援という形になっていたように見えます。
 本来の狙いは労働力の流動だったと思うのですが、この辺りの総括にも注目です。

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